より取り見取りだった夜行急行列車
周遊券のメリットには、急行の普通車自由席(自由周遊区間内であれば特急の普通車自由席)が乗り放題というものがあった。出発駅から自由周遊区間の最初の下車駅までの往復も、急行の普通車自由席に乗車することができた。国鉄時代の新幹線といえば、東海道・山陽・東北・上越の4路線しかなく、周遊券で乗車するには別に特急券を購入する必要があった。その代わり、主なターミナル駅からは地方都市を結ぶ急行列車が昼行、夜行を問わず数多く運転されていた。
どれだけの急行列車が走っていたかというと、1985(昭和60)年の冬季に上野駅から出発していた「臨時急行列車」を例に挙げると、東北線経由では「くろいそ(上野8:36~黒磯10:50)」、「八甲田51号(上野19:21~青森6:51)」、「津軽51号(上野19:21~弘前9:12)※上野~弘前・八甲田51号に併結」、「おが(上野22:03~秋田8:18)」、「ざおう51号(上野22:50~山形5:39)」、「いわて53号(上野23:29~盛岡8:16)」、「ざおう銀嶺(上野23:29~山形5:39※上野~郡山いわて53号に併結)」、「ざおう61号(上野23:55~新庄8:05)」、「ばんだい51号(上野23:55~会津若松5:04)※上野~郡山・ざおう号に併結」。上越線経由では「天の川(上野22:12~酒田6:41)」、信越線経由では「越前51号(上野21:26~福井8:24)」、「妙高51号(上野23:33~妙高高原5:46)」、「軽井沢61号(上野11:30~中軽井沢13:44)」、「信州51号(上野24:22~長野4:56)」、があった。このほかにも、もちろん定期列車として走っていた急行列車もたくさんあった。
バブル期には、スキー客を当て込んだ「シュプール号」という”夜行の臨時列車”が、数多く運転されていた。しかし、新幹線網の発達とともにスキー客も新幹線利用へとシフトし、夜行でスキーという考え方は衰退していった。「JRskiski」というキャンペーンとともに、シュプール号の名は消え去った。
以上ご紹介した列車名を見て、乗車したことがある方は懐かしく思われたことだろう。昨今の定期列車として走る夜行列車といえば、東京駅から四国・山陰を結ぶ電車寝台特急「サンライズ」号だけになってしまった。東京駅から出発していた客車を使用した寝台特急ブルートレイン「さくら」、「はやぶさ」、「みずほ」、「富士」、「あさかぜ」、「瀬戸」号も、今となっては遠い記憶に・・・・





