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いいマグロをリーズナブルに食べるなら、忘れちゃいけないのが居酒屋の「マグロブツ」。気軽に頼めるブツを肴にライター・カーツさとうと「おとなの週末」編集・武内が、旨い! 以外のマグロの魅力を考察してみました。

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サイフに体に優しさ◎ 感激のポテンシャル

山盛りのマグロブツ

ライターさとう(さとう)「う~んウマい! この望遠のブツじゃない、広角のブツじゃない、そうそう、接写のブツは!」

編集・武内(以下武内)「接、接写のブツ!?」

さとう「あ、マグロのブツ」

武内「それをいうならマクロ。マクロ撮影。そんな漫才風にはじめなくて別にイイですから!」

さとう「いや、今回はマジメな話なんで読者の皆さんに飽きられるんじゃないか不安で不安で」

武内「そういうヨタ話が一番飽きられますって」

さとう「わかりました。ではなんでもマグロのブツについて聞いてください。ワタクシ、しっかりヤホーで調べてきましたから」

武内「だからいいですって。そういう漫才のマネみたいな会話は。じゃあ基本でマグロのブツのブツって何ですか?」

さとうブツ切りのブツですね。他にも“タコブツ”なんていうでしょ? マグロブツ、タコブツ、即身仏…」

武内「最後のは違います」

さとう「一応、全部死んでいるというのが共通点で……すみません、不安で不安で」

武内「………」

さとう「すみません。でもタコブツは、刺身の切り方としてブツブツ切るだけですけど、マグロブツの場合は、一尾からサク取りをした時の、サクにならないあまりの部分を、もったいないのでまとめて提供するっていう出自もありますね、飲食店では」

武内「だから安く提供できると」

さとう「そうです、そうです。だからハシっこだけどいろんな部位が入っている。肉でいえば、特定の部位の端を集めた“切り落とし”ではなく、いろんな部位が混じってる“コマ切れ”」

武内「肉の切り落としとコマ切れってそういう違いなんだ?」

さとう「ええ、先日テレビのクイズ番組でやってました!」

武内「すると大トロの端が出てくる時もあるわけだ。得だなぁ」

さとう「ただし大トロの端はスジが多いんで、多少の硬さは覚悟しないと。あとマグロならミナミマグロでもビンナガでも、いろんな種類が混ざっててもいい。それがまたお安い理由」

一枚目の壺に入ったブツを皿に出したもの。いろんな部位、いろんなマグロが入り、様々な味わいが楽しめる
(写真『ニッポンまぐろ漁業団』の「天然まぐろぶつ盛り放題」100円)

マグロの種類

一般的にマグロとはクロマグロ(別名ホンマグロ)とミナミマグロ(別名インドマグロ)、若干価格が安いキハダマグロとメバチマグロの4種。ビンナガマグロもマグロの仲間だが身が白いので、分けて扱うことが多い。

マグロの栄養素

クロマグロ(赤身・生)
●エネルギー125kcal ●蛋白質26.4g ●脂質1.4g ●炭水化物0.1g ●DHA120g ●EPA27g
クロマグロ(脂身・生)
●エネルギー344kcal ●蛋白質20.1g ●脂質27.5g ●炭水化物0.1g ●DHA3200g ●EPA1400g。
(可食部100g中・文部科学省食品成分データベースより)

武内「マグロの栄養価は上の方にちゃんと書いたけど、脳を活性化するといわれてるDHAが100gあたり3200mgって、よくDHAが多いといわれてる青魚と比べてどうなんですか?」

さとう「これはDHAが特に多いトロ部分の数値なんですが、青魚の代表格のマアジの生で570mgなんで、マグロの圧勝です」

武内「でもブツは赤身が多いよ」

さとう赤身はその分タンパク質が多い。26.4gってのは、牛モモの21.2gよりも多いんですから。なおかつ脂質1.4gってのはかなり低い。アジが4.5gですから」

赤身だけのマグロブツ。味のバリエーションはないが、脂質が少なく独特の風味がある。酒のつまみにはやはりこちらか
(写真新橋の焼鳥屋『T』の「まぐろぶつ」600円)

武内「そういういろんな部位が混ざることで、栄養もバランスよく取れて、なおかつ安い。死角がないじゃない、マグロブツ!」

さとう「四角く切ってるのにね」

武内「いらないっす、そんなオチ」

撮影・文/カーツさとう
※記事内の各データは、2019年6月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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terasaki
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