おとなの週末・京都旅 【画像ギャラリー】おとなの週末・京都旅 京菓子、“茶の湯”の町のおいしい伝統【前編】 #京都#和菓子#旅行 記事に戻る ルネサンス様式に属する京都府庁旧本館。平日のみ旧議場や旧知事室の見学も可能だ。建物内部は和風の建築技術も取り入れられ旧知事室などにその意匠が見られる。一部は今も現役の執務室として使用されている。手前が現在改修中の旧京都府警察本部本館。その奥が建築中の新行政棟だ。ここが新たな文化庁となり京都から日本の文化を支える。鮎の塩焼きと見紛う〈香魚〉は観賞用の工芸菓子の技を使ってつくられる(1個280円・税込)。中には海苔の香る特別なあんこ、外側は大和芋と和三盆の落雁。鮎が乗る平皿はオリジナルのもの。店のHPではこの平皿や菓子楊枝も扱う。“おとなの週末“からイメージを膨らませたという生菓子〈沖縄の海〉は、氷餅で波のきらめきを表現。おあつらえの注文やコラボ企画では大胆な意匠に、通常は使わないスパイスなどフレーバーを加えたオリジナルの生菓子も制作。太平洋戦争中に2年ほど店が開けられない状態だった際、疎開先で当時の主人が店再開の願いを込めて彫ったという看板。六代目の金谷亘さん。茶道になじみがない人にも、もっと京菓子に触れてほしいと、美術展やカフェとのコラボも積極的に取り組む。中立売通には聚楽第の西濠跡と東濠跡、それぞれを示す石碑がある。聚楽第の規模に驚くはず(秀吉すごっ……)。銘菓〈聚楽〉は専用に炊いたなめらかなこし餡を、しっとり香ばしい皮で包んだ逸品(1個176円・税込)。餡を使ったお菓子は本店でのみの販売。季節のうつろいを繊細に表現する生菓子。写真は紅色の餡を葛で包んだ〈水牡丹〉。ひんやり、つるりとした食感が初夏の蒸し暑さを和ませる(1個432円~・税込)。大正3年に完成した堂々たる佇まいの現店舗は、京都市歴史的意匠建造物および景観重要建造物に指定。入口横の長のれんは、もともとは初代の奉公先『塩路軒』から与えられた。時代を感じさせるしつらえの店舗奥には座敷と坪庭があり、月に1~2回、節句や年中行事にそった御菓子とお茶を出す喫茶営業もしている。「西陣の人々の生活に必要とされることで代を重ねた店ですから、今も御用聞きや配達は大事な仕事です」と語る、5代目店主の髙家啓太さん。二十四節気など暦の移り変わりに加え、氏神様である今宮神社の祭りなど地域の歳時に合わせた菓子作りを続けている。秀吉のそばには千利休あり……。塩芳軒を出て5分ほどの場所。平安京の鬼門に建つ陰陽師・安倍晴明を祀る晴明神社は千利休の住居跡でもある。晴明神社にある五芒星が刻まれた清明井戸は利休も使ったとされる。 記事に戻る おとなの週末・京都旅 京菓子、“茶の湯”の町のおいしい伝統【前編】