太くてこわい(堅い)鬼そばの〈かけそば〉。普通盛り150gで具材は青ネギのみ。温冷選べるが冷たいのが基本の鬼そば。
挽き国産の玄そばを店の隣にある引場で挽いた十割そば。太さの違う3種のそばを提供しているが、挽き方は変えず、こね方や打ち方で調整している。
共同オーナーの五代目女将・中村麻美さんと七代目店主・なゝ姫こと佐々井飛矢文(としふみ)さん。一度は閉店が決まった店を料理上手のふたりが引き継いだ。
削り節を贅沢に使用しただしづくりの担当は女将の麻美さん。名物女将だった三代目から教わった店の味を40年間守り続ける。
太さの異なる3種のそばに天ぷらがセットになった〈初味定食〉(2,200円・税込)。右が「鬼そば」、その隣が極細の〈七姫そば〉。つゆは伝統の味、京風など麺によって異なる。
鬼そばにとり天と大根天、野菜天が乗った〈なな天そば〉(並盛1,300円・税込)。塩麹に漬けた柔らかなとり天とトロトロの大根天。中力粉と水のみで江戸風を再現した天ぷらが人気だ。
テーブル席と座敷席のほか、入口正面にカウンター席がある。11時から15時くらいまでの営業で、この日は昼には満席で待ち時間ができてしまうほど混み合った。
50年以上働き続ける〈踊せんべい〉を焼く機械は、一番おいしく出来上がるよう細かく調整されていおり、機械を一周するあいだに焼きあがる。
提灯の形に桔梗や盆踊りをモチーフにした銘菓〈踊せんべい〉(10袋入箱1,080円・税込)。麦の中心部だけを使った特等粉、国産生はちみつなど、良質な原料だけで作ったやさしい味わい。
北海道産小豆の粒あんを〈踊せんべい〉の生地で包んだ〈踊りかさね〉(220円・税込)。同じ生地だが焼き加減を変えたしっとり柔らかなお菓子で、苺や栗などを包む季節限定商品もある。
福知山城の南側にある店舗のほか、福知山市内のお土産屋やスーパーなどでも扱っている。絵柄の異なる「光秀せんべい」も人気だ。
「地元の人たちのお使い物や内祝いにも重宝されています」と語る四代目の足立大介さん。
由良川堤防沿い、歴史の面影が残る通りに面した『柳町』。斜め向かいには系列の『とりなご久兵衛』、同じ通り沿いに『鳥名子』オーナーが手掛けた古民家ホテル『菱屋』もある。
靴を脱いであがるとゆったと席が配置されたダイニングが現れる。廊下の先に個室があり、2階にも座敷席がある。
先に投入したつみれからだしが出たら、青ネギを入れ、鴨ロースをしゃぶしゃぶ。たっぷりのネギを肉で巻いていただく。
一人前3,000円(税込)の名物〈鴨すき〉は、だしと鴨肉、福知山産の九条ネギがセット(写真は3人前)
京地どりのモモ肉を炭火で炙ったランチ定食の一番人気〈京地どりの親子丼〉1,200円(税込)。昨年、福知山城で開催された竜王戦では藤井聡太五冠にチョイスされた。
通り沿いのカフェ&バーはガラス張りで明るい雰囲気。福知山周辺の蔵元の日本酒など、アルコールも各種揃えている。
「名物のからあげのほか、京鴨・京地どりの炭火焼きや夜久鹿の藁焼きなど、福知山の食材にこだわった柳町ならではのメニューをご用意しています」と店長の大槻直城さん。