鹿、猪、雉、鴨、兎、熊……美味なるジビエに開眼
ジビエ×ワインを担当したのはライター松田有美(以下松)。担当編集の戎さん(以下戎)と共に、まずは七輪で炙る焼き肉スタイルの『焼ジビエ 罠 炭打中目黒』へ。
おすすめの鹿と猪のセットを頼むと、ロースやモモ肉など3種ずつのった皿が目の前に。鹿ロース肉を網にのせ、両面に香ばしい焼き色がついたらパクリ。適度に脂がのり、でも全体的に優しい味で美味しい。
戎「猪のモモ肉、激ウマ!」
どれどれ? 噛むごとに旨みが増して、これはすごい。グラスワインを頼むと、一升瓶をグラスの縁までたっぷり注いでくれるのもポイントが高い! 勢いで頼んだ「月の輪熊」(1129円)も濃厚でまったく臭みがなく、クセになる味だった。次はヒグマに挑戦します!
2軒目は高円寺の『ジビエ猪鹿鳥』。
メニューは見事にジビエばっかり! どんどん注文するゾ。雉胸肉の串焼きは脂がのって美味。鹿シチューもまろやかな味で、これがしっかりめの白ワインにピタリとハマった。そしてメインの猪鍋(バラ肉)
松「ダシ、日本酒、味噌と和の味付けですが、猪の味がしっかりして軽めの赤と合いますね」
現役ハンターでもある店主の狩猟話もかなりの面白さ。カウンターのみなので、行く前に電話するのがおすすめです。
ラストは中目黒の『ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ』。
店に入ると、目の前に肉が吊るされた熟成庫が! 牛肉は見たことあるけど、ジビエは初めて。ここでノックアウトされたのはメインの猪と鹿肉の炭火焼き。
戎「すごく瑞々しい鹿肉ですね。ここまで柔らかい肉質のものは初めてかもしれません」
断面が真っ赤で見るからにレアだが、まったく血生臭くない。むしろ十分焼いて旨みが増した肉だ。猪のモモ肉も淡いピンク色が美しく、あの猛々しい外見からは想像もできないほど洗練された味わい。もう、この美味しさに恋してしまいそうです!
それにしてもジビエってこんなに美味しかったっけ? 取材してわかったのは、獲物を仕留めた直後の血抜きや内臓の処理、肉の部位や個体ごとの熟成方法など、どんどんレベルアップしているということ。ヘルシーな美容食でもあるジビエを、ぜひワインと一緒にお試しあれ!
今回の記事の店舗情報
焼ジビエ 罠 炭打 中目黒
七輪でジビエを気軽に焼くスタイルが評判の『罠』5店舗目として7月22日にオープン。全国から仕入れる質の高いジビエは徹底した下処理がなされ、野趣溢れる味はそのまま、臭みやイヤな後味がない驚きの美味しさだ。
ジビエ猪鹿鳥
御年70歳の現役ハンターがひとりで切り盛りする。メニューに並ぶのは猪の焼き肉をはじめ、鹿のシチュー、真鴨や雉の串焼き、ステーキなど、店名通り“猪鹿鳥”のフルラインナップ。
ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ
店内で目を惹くドライエイジングの熟成庫に猪、雉、鹿などの肉が眠り、出番を待つ。そうして仕上げたベストな状態のジビエ肉がフレンチベースの調理法で供される。
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