日本一手に入りにくい玉子サンド!?
玉子サンドが好きだ。流行りの出汁巻きとか厚焼きスタイルではなく、昔ながらのあの玉子サンド。コンビニではそれ一択だし、自分でもよく作る方だと思う。
けど、長年思っていた。何かが足りない。言ってしまえば、固茹でを潰してマヨネーズと和えてパンに挟むだけ。シンプルがゆえに、マヨネーズとのバランスやパンとの相性、白身の食感をいかにするか、と繊細な感覚が問われる、非常に緻密に構成された食べ物なのだと思う。
それをなんと46年間、半世紀近くに渡って研究している、『ヤマモトヤ』(通称:玉子サンド研究所)なる店があると聞きつけ、やってきた。
厚木市のどの駅からも徒歩じゃかなり遠い、畑のど真ん中。細い道をくねくねと車を走らせていると、それはいきなり現れた!
田園風景に全く溶け込まない黄色が目を引く、いや目立ちすぎる!!
到着したのは午前10時50分。だだっ広い駐車場にはすでに車が10台ほど止まっていて、みなさん車中で何かを待っている様子。こちらは売店ではなく、無人販売所。
3台ある冷蔵庫を開けてみると、フルーツサンド、ミックスサンドはあるものの、肝心の玉子サンドがない!
ハテ? と思っていたら、なんだか続々と人が冷蔵庫の前に集まってきたではないか!!
とりあえず我らもその行列に参戦。すると、無人販売所の奥にある建物の扉がガラリと空いて、店員さんが大きな箱を抱えてやってきた。ついに噂の玉子サンドの登場だ。
冷蔵庫に補充する前から列に並んだ人々が手を伸ばし、みるみるうちになくなってしまった! 我々取材班もなんとかラスト1個をゲット。
大勢いたお客は、玉子サンドを手にすると、まるで蜘蛛の子を散らすように去っていった。
そこへ通りがかった、近所に住むというマダムに話を聞いてみると、なんでも6時、9時、11時、13時(それ以降は不明)に玉子サンドが補充されるとのこと。
その時間を狙って、お客が集まってくるんだそうな。ちなみにマダムはゲットならず。分けてあげたいけど、ごめん。私たちもひとつだけしか買えなかったのですよ。まさに争奪戦。日本一手に入りにくい玉子サンドと言えるだろう。
さあ、その玉子サンドのお姿がこちら!!