醤油ラーメン
推しの訳
一、あっさりとした沁みる味わい
一、心地よく食事を楽しめる朗らかな接客
一、10年後も店が続くと予感させる実力
神保町 黒須@神保町
醤油蕎麦1100円
キレ、コク、香り再仕込み醤油を軸にした原点回帰の1杯
神保町の行列店が今月から新たな挑戦に打って出た。それがご覧の「醤油蕎麦」。それまでのポルチーニや牡蠣のペーストをあしらった現代的な味わいから一転、原点回帰をテーマに、シンプルな構成へとリニューアルした。きっかけとなったのは、店主が昨年出合った小豆島の老舗「ヤマロク」の再仕込み醤油だという。圧倒的なコクと香りに惚れ込んで、それを軸に組み立てた。
スープを飲めば、目の覚めるような重厚かつキレのある醤油の風味が膨らんで、熊本地鶏「天草大王」のダシが品良くそれを支えている。
自家製麺の歯切れのいい爽快なコシもなんとも粋だ。いぶし銀の風格漂うその1杯に、すするそばから舌と心が高揚する。
住所:東京都千代田区神田神保町3-1-19
TEL:非公開
営業時間:11時~15時
定休日:日(祝は不定休)
交通:地下鉄半蔵門線ほか神保町駅A1出口から徒歩2分
麺処 篠はら@要町
特製醤油そば1200円
素材の掛け合わせですするたびに変化する味 巧みな足し算に唸る!
料理には引き算の良さ、足し算の良さがそれぞれあると思う。ならばこちらは足し算の利点を活かしたラーメンだろう。スープをひと口飲むと、まず感じるのはどっしりとした鶏の風味。食べ進むうちに貝のダシがじわじわと膨らんで、徐々にカツオや煮干しなどの魚介の旨みも濃くなっていく。20種類近くの素材を緻密に重ね合わせ、温度の移り変わりで味がメドレーのように立ち替わるのだ。
合わせる麺は強力粉に中力粉を少々ブレンドした細ストレート。食べ始めのプリッと弾けるコシもいいけれど、スープを吸ってしっとりとした風合いもまた舌に馴染む。最後までくるくると表情を変えるこの一杯に、見事に翻弄されてしまった。
住所:東京都豊島区池袋3-1-4
TEL:03-3971-2944
営業時間:11時~14時半、18時~21時、日・祝10時~15時半
定休日:水
交通:地下鉄有楽町線要町駅5番出口から徒歩2分
麺や 河野(こうの)@地下鉄赤塚
醤油ら~めん790円
注文から手揉みする平太縮れ麺とスープが見事にマッチング
食券を渡すと店主の河野さんは、おもむろに麺を揉みだした。それも力強く丹念に。間もなくやってきた丼から顔を出したのがウェイビーな平太麺。すすってみればシルクのようになめらかな麺肌がランダムに唇を撫でると同時に、煮干しなどの魚介の香りがパッと弾けるように広がった。時間差でやってくる鶏や豚の旨みや、分厚く重ねた醤油のコクによって小麦の甘みも花開く。麺がスープを、スープが麺を引き立てあった完璧なる相性にただただ唸る!
そして気になっている読者も多いでしょう。そう「テキーラら~めん」だ。スープに原液のテキーラが1ショット。ガツンと来るアルコールの香りがマッチして不思議なほどに後を引く。
住所:東京都板橋区赤塚新町2-2-13
TEL:非公開
営業時間:12時~15時、18時~21時(昼夜とも麺が無くなり次第終了)
定休日: 月の夜、火
交通:地下鉄有楽町線ほか地下鉄赤塚駅1番出口から徒歩1分