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メインの豚はもちろん、パン粉や油にもこだわってついに実現させた自身の味。既存の店に決して引けを取らない新店のとんかつを紹介。とんかつ業界がますます激戦化すること必至。我々はただただうれしい悲鳴です。

『tonkatsu.jp 表参道』 @表参道 口の中で溶けて広がる脂身の旨さに恍惚 

養豚家の想いものせた銘柄豚の定食&コース

眞杉大介さんは自他共に認めるとんかつマニア。なんと20年にわたって、年間200食以上を食べ歩いたという。全国を巡るうちに、生産者との出会いも生まれた。

分厚いメニューブックを開けば、それぞれの豚が育った環境や養豚家の想いまでも愛情いっぱいに綴られていて、読んでいるだけでも現地を旅した気分。

そんな彼のお眼鏡に叶った豚肉は、現時点で全21銘柄。入れ替えしつつ常時約10銘柄を置くアンテナショップ並みの品揃えだ。中でも心ときめいたのが「セレ豚」の上ロースを食べた時のこと。

セレ豚上ロースかつ定食 2990円

『tonkatsu.jp 表参道』セレ豚上ロースかつ定食 2990円 衣は細かな目の生パン粉を使い、薄めにまとわせることで、豚肉自体の存在感を引き立てる。130度でじっくり揚げてから、次は160度の油へ投入。余熱を考慮したジャストな火入れも感動!

薄衣をまとったそれにかぶりついた瞬間、分厚く乗った脂が溶けて液体に変わり、純粋な甘みが赤身のコクを包みながら広がった。

銘柄チョイスで攻めるもよし、3種類のヒレと上ロースが付く「めぐり豚」で味比べするもよし。どれを食べてもきっと思う。やっぱりとんかつは最高のご馳走だ。

【ここにこだわっています!】店主夫婦がリスペクトする、全国各地の養豚家が大切に育てた銘柄豚をその日の仕入れによって8~10種類用意する。それぞれに個性異なる味の濃淡や香り、弾力を楽しもう

『tonkatsu.jp 表参道』

[住所]東京都港区北青山3-9-9 FNビル1階
[電話]03-6427-4910
[営業時間]11時半~15時半(15時LO)、17時半~21時(20時LO)、※土・日・祝は17時~
[休日]月(祝は営業し翌火休)
[交通]地下鉄銀座線ほか表参道駅B2出口から徒歩3分

『Katsuプリポー』 @新宿 銘柄豚とんかつの究極の味わいを満喫

豚肉から調味料まで一切の妥協なし

銘柄豚のしゃぶしゃぶやサムギョプサルを提供する『プリティポークファクトリー』が、2021年9月からランチタイムに『Katsuプリポー』として営業開始。

「とんかつにして美味しいのはもちろん、半端ないこだわりをもった豚肉を選んでいます」と話す代表の高さん。品種は随時変わるが、この日はダイヤモンドポークや千代幻豚などの希少種から、宮城純潔マンガリッツァなど知られざる銘柄も。

なかでも太鼓判を押す金子畜産天城黒豚のリブロースを味わうと、弾力のある肉から旨みが溢れ出し、脂身の深い甘みに悶絶。また、サドルバックのヒレは淡白な味わいの中に甘みや旨みがじんわり。

天城黒豚リブロース 5500円

『Katsuプリポー』天城黒豚リブロース 5500円 ご飯は、滋賀県産ミルキークイーンを一人前ずつ釜で炊く。50種類以上からとんかつに合う塩を選んだという小豆島の「御塩」は豚肉の甘みをグッと引き出す

せっかくなら数人で訪れ、銘柄豚を食べ比べたり、多彩に揃う調味料で味変したりするのが楽しそう。決して安くないし、限られた営業日でハードルも高いが、わざわざ食べに来る価値は十分だ。

【ここにこだわっています!】120~125℃の低温でじっくり衣を固めて肉汁を閉じ込めてから、180~190℃の高温で衣をカリッとさせる。揚げ油はさっぱりと仕上がる国産のラードを選んでいる

『Katsuプリポー』

[住所]東京都新宿区歌舞伎町1-10-3 G3ビル2階
[電話]03-3209-2930
[営業時間]12時~14時(予約制、空席があれば予約なしでも可)
[休日]不定休(10月15日以降は15、21日に営業)
[交通]JR山手線ほか新宿駅東口から徒歩5分

『とんかつ大希』 @京急蒲田 白い衣をまとったピンクのヒレは悶絶モノ!

20分かけて仕上げる見目麗しい名ヒレかつ

ロースかヒレか、とんかつを語る上での永遠のテーマと言っていいだろう。普段はロース一択の自分もこの店ではぐぐっとヒレ派に傾いた。

定食に付く前菜と小鉢で空腹をかわしつつ、待つこと20分。差し出されたのがご覧の「上白ヒレ」。

上白ヒレかつ定食 2200円

『とんかつ大希』上白ヒレかつ定食 2200円 豚肉は岩中豚か黒豚を使用し、ふるいにかけて目を揃えた粗挽きの生パン粉をまとわせる。まさにヒレ肉をそのまま食べているかのような存在感に圧倒される

桜色に艶めく断面に、まずは塩をふりかけガブリとやれば、何の抵抗もなく歯がすっと入るふんわりとした口当たりの後から、無垢なる旨みの肉汁が滴ってくる。低糖度のパン粉を上質なラードで揚げた衣も、淡雪のごとき口溶けだ。

そして次なるひと切れは自家製のダシ醤油で、そのまた次は薬味入りのみぞれ汁でと、と味の引き出しの多さに翻弄される。

ロースだって負けてはいない。こちらはパン粉も揚げ方も変えて、香ばしさを持たせた衣が岩中豚の脂の甘みを引き立てる。となると、やっぱり冒頭に戻ってしまう。ロースかヒレか、それが問題だ。

【ここにこだわっています!】白ヒレは、まず110℃の油で15分ほどじっくりと揚げた後、150℃前後の油に移して1分半。その後3分ほど休ませることで、ジューシーで柔らかな仕上がりとなる

『とんかつ大希』

[住所]東京都大田区蒲田4-10-14 あすとウィズ 2階
[電話]03-6715-8845
[営業時間]11時~15時(14時半LO)、17時~21時(20時15分LO)
[休日]月
[交通]京急本線京急蒲田駅西口から徒歩1分

『日本橋とんかつ一(はじめ)』 @日本橋 毎日でも来たくなる、さっくり軽い食べ心地

味と値段に拍手!普段使いの良店誕生

年に数度訪れる高級路線の店もいいけれど、うれしい時も悲しい時も、とんかつはいつでも側に居てくれる存在であって欲しい。それをかなえてくれるのがこちら。

まず、並のロースかつ定食なら980円。この店専用に10日間熟成させた四元豚を野菜や果物由来のベジフルーツオイルで揚げたしっとりライトな仕上がりだ。カツとの相性で選んだ会津産のコシヒカリをふっくらツヤツヤに炊いたご飯がこれまた旨い。

さらに上ロースに手を伸ばせば、ご覧の分厚さにパワーアップ。キメの細かい身が舌を撫で、サクサクのパン粉が歯に響く。あっさりとした上品な味わいで、このボリュームもすんなり胃袋に収まってしまうのだ。

熟成四元豚上ロースかつ定食 1380円

『日本橋とんかつ一(はじめ)』熟成四元豚上ロースかつ定食 1380円 160度の比較的低温で5分ほど揚げた後、5分間休ませて火入れジャストのしっとり感。定食のご飯とキャベツは1回までお替わり可能。豚汁とお新香つき

「味も値段も、毎日でも食べたくなるとんかつを目指しました」と話すのが総料理長の杉本さん。そんな普段着のとんかつを求める食いしん坊達で、連日行列の盛況ぶりだ。

【ここにこだわっています!】揚げ油は菜の花・パームの実・トウモロコシ由来の「ベジフルーツオイル」をチョイス。切れが良く、パン粉がサクサクの食感に仕上がる上に、食後の胃もたれも少ない

『日本橋とんかつ一(はじめ)』

[住所]東京都中央区日本橋室町1-13-9 池田ビル1階
[電話]03-6262-5883
[営業時間]11時~18時(17時LO)、土・日・祝10時~18時(17時LO)
[休日]月(祝は営業し、翌火休)
[交通]地下鉄銀座線ほか三越前駅A4出口から2分

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『とんかつ三矢』 @千駄木 ラード100%の香ばしさに寄り添...
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おとなの週末Web編集部
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