旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:ししゃも
難易度:★★★☆☆
本ししゃもの刺身は絶品!
ししゃもは、キュウリウオ目キュウリウオ科に属し、鮭と同様、川で産卵・孵化して海で成長した後に川に戻る遡河回遊魚と呼ばれる魚です。北海道の太平洋沿岸だけに生息する日本固有種のため漁獲量は限られていて、さらに近年は資源保護の対象魚に指定されているため、高値で取引されている高級魚です。
地域によって若干の差はありますが、旬の時期は10月~12月頃と言われていて、この時期に獲れるししゃものメスはお腹にたっぷり卵を携えた、いわゆる「子持ちししゃも」です。
しかし、スーパーなどで見かけるししゃもは安価ですよね。実は、一般に流通しているししゃものほとんどは、北欧やカナダからの輸入される「カペリン(樺太ししゃも)」という代用魚なのです。そのため店頭では、樺太ししゃもを「ししゃも」、日本の固有種を「本ししゃも」と区別して表記して販売されていることもあります。
本ししゃもと樺太ししゃもの違いですが、本ししゃもはお腹のあたりが少しピンクやオレンジがかっていてふっくらし、全体的に身厚です。地域によっては生のものが手に入ることもあります。
カラフトししゃもは本ししゃもより細身で、青魚のような青みがかった銀色をしています。大きめのものだと、めざしの小型版のように見えるかもしれません。一般的に、私たちが口にできるのは干物にしたもののみです。
本ししゃもは一夜干し、天ぷら、フライ、甘露煮など、どんな料理にしても美味ですが、特に刺身は絶品。ほんのり甘く、少しねっとりとした食感の身は絶品です! 最近では、旬の時期にはお取り寄せもできるようなので、一度試してみてはいかがでしょうか?
美味しいししゃもの見分け方
本ししゃもも樺太ししゃもも、できるだけ太っているものを選びましょう。また、身の旨味を楽しみたい場合は、子持ちのメスではなくオスを選びましょう。また、生の本ししゃもが売られていたら、目に濁りがないものを。自宅でさばいて刺身にする場合は、念のため刺身で食べられるかをお店に確認しましょう。
ししゃもの注目栄養素
丸ごと食べられるためししゃもは栄養価の高い魚で、カルシウムはもちろんのこと、タンパク質、ビタミンA、B2、DHA・EPAなど、さまざまな栄養素を余すことなく摂ることができます。
また、子持ちししゃもの魚卵には、肌や粘膜を強くしたり、免疫力を高める効果を持つビタミンAがたっぷり含まれています。