ラーメンの中でも定番&一番人気の高いのが醤油味。淡麗系が主流ながら、素材の旨みを重ねた味や乾物の和ダシで仕上げる店など王道も個性派も増加中。「東京の本当うまい「町中華のラーメン」ベスト6店…なんと一杯《600円》、スープ絶品《浅草・大森・人形町・大井町・千歳烏山・清澄白河》で覆面調査隊が発見」に引き続き、おとながしみじみ味わえる味を探して来ました!
糀谷「中華ソバ ちゃるめ」
その丼の中の小宇宙に一瞬で虜になってしまった。香味油がキラキラと反射する奥深き黄金の海。提供前に炙る煮豚や低温調理の鶏ムネ肉、口どけやさしい海苔に至るまでどれもがさりげなく上質で、歯切れの良い細麺も実に滑らか。あぁ、こういうラーメンが食べたかったのだ。心からの声が出る。
スープは大山どりのガラ、豚清湯、羅臼昆布や宗田鰹などの魚介系をブレンドしたもので、各々の旨みが寄り添う調和は秀逸。白ワインなどを加えた芳醇な醤油ダレが味の要だそう。老若男女に愛される旨さを追求し、王道ながらネギの切り方まで真摯に考えられた一杯。数十年後、きっと老舗の味となる。