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「10月13日」。今日は何の日でしょう?答えは「麻酔の日」!

「人の命を救いたい」という思いが生み出した麻酔薬

文化元(1804)年10月13日、外科医・華岡青洲(1760〜1835年)が、世界初の全身麻酔による外科手術を成功させたことにちなんで、日本麻酔科学会が旧暦の日付けのまま、10月13日を「麻酔の日」として記念日に制定しました。手術と言えば西洋医学、西洋医学なら世界初はすべてヨーロッパかと思いきや、日本人医師が江戸時代にこんな快挙を成し遂げていたとは驚きです。

江戸時代、京都で医学修行をしていた華岡青洲は、東洋医学の一種である古法のほかオランダ流外科を修めました。その中で、手術中に患者が受ける耐え難い痛みを和らげ、「人の命を救いたい」と考えた青洲は、麻酔薬の開発を始めます。青洲が「動物実験」「人体実験」など、どんな実験を行なったかについての詳細を裏付ける資料は見つかっていないとされていますが、研究を重ねた結果、全身麻酔薬「麻沸散(別名:通仙散)」という麻酔薬を完成させました。

世界初の全身麻酔による外科手術は日本人外科医・華岡青洲が行った乳癌手術でした(PhotoAC)

筆者は抜歯以外で、生涯で2度ほど、半月板損傷手術で脊椎麻酔による局所麻酔、乳癌手術で静脈麻酔による全身麻酔を体験しています。いずれの時も、麻酔科の医師から何度もいろいろな問診と検査をしたことを覚えています。この時に初めて、手術において実は麻酔というものが、ものすごく神経を使って使用されるものなのだということを知りました。

局所麻酔だった半月板手術では、手術中の医師たちの声が聞こえたりモニターが見えたりして、ドキドキと不安がマックスに。そのせいできっと顰めっ面になっていたのでしょう。執刀医が「眠らせてあげて」と麻酔医にひと言。その瞬間、パカッと口にマスクを当てられ、一呼吸しただけで眠りに落ちました。全身麻酔だった乳癌手術も合わせ2回の手術は、「終わりましたよ」と揺り起こされるまで、どちらもある意味意識不明状態のまま終了しました(笑)。

「麻酔の日」の原稿を書きながら、自分の過去の手術体験を思い出し、今健康であることにあらためて感謝しています。みなさんもご自愛を!

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おとなの週末Web編集部
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