SNSで最新情報をチェック

カキが旨い季節がやってきた。ジューシーなカキフライ、炊きたてのカキご飯、茹でたカキに甘味噌をつけて焼くカキ田楽もオツだ。カキ漁師は、海で採れたてのカキの殻からナイフで身を剥いて、海で洗ってそのまま生で食べるのが好みだという。

そんなカキ漁師の旅の本が出版された。カキじいさん、世界へ行く!には、三陸の気仙沼湾のカキ養殖業・畠山重篤さんの海外遍歴が記されている。

「カキをもっと知りたい!」と願う畠山さんは不思議な縁に引き寄せられるように海外へ出かけていく。フランス、スペイン、アメリカ、中国、オーストラリア、ロシア……。世界中の国々がこんなにもカキに魅せられていることに驚く。そして、それぞれの国のカキの食べ方も垂涎だ。

これからあなたをカキの世界へ誘おう。連載20回「「巨大津波」でも死ななかった…生き物が消えた「真っ黒な海」で 三陸のカキが蘇った、驚きの理由とは」にひきつづき、東日本大震災のカキ復興の手助けをしてくれたルイ・ヴィトン家を訪ねる旅である。どんな胸躍る出会いがあるのだろうか。

前回まで】
2011年の東日本大震災で壊滅的被害を受け、黒く濁った海は「毒の水」と言われ絶望視されました。船や養殖筏が流され、カモメも消え、カキじいさんは生業の再建を諦めかけます。しかし孫が小魚を見つけ、希望が芽生えます。 京都大学のお魚博士である田中克教授らの調査で、じつは、カキの餌となる植物プランクトンが豊富に存在し、森の養分が海を支えていると判明。さらに京大で 「魚の心理学」 を研究している益田玲爾教授の潜水調査で、魚やホタテの生存を確認。海は死んでいないと確信したカキじいさんは、再建へと希望をつなげます。

次のページ
ガレキだらけの海辺の街にともった「希望の筏」
icon-next-galary
1 2 3icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

関連キーワード

この記事のライター

高木 香織
高木 香織

高木 香織

おとなの自動車保険

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌『おとなの週末』。2025年10月15日発売の11月号では、「頬…