旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■可憐な花です
正解:アマドコロ
難易度:★★★★★
若芽は春、根茎は秋が旬です
アマドコロとはキジカクシ科アマドコロ属に属する多年草で、春になると地中から若芽を伸ばし、葉の付け根に白い釣鐘型の花を垂れ下げて咲かせます。
見た目はスズランに似ており、笹の葉のような細長い葉を左右交互につける姿が特徴的です。山野の日当たりのよい場所に自生し、観賞用として庭に植えられることもあります。
北海道から九州までの山間地に広く自生していますが、山菜として食されることが多いのは、おもに東北地方です。
市場に出回るのは春の若芽が中心で、収穫時期は3月中旬から4月いっぱいまでと非常に短く、旬を逃すと手に入りにくくなります。いっぽう、根茎は秋に収穫されます。
若芽の味は、ウルイに似たぬめりと柔らかさがあり、豆類やアスパラガスに近い風味とほのかな甘みを感じさせます。茹でると青々とした香りが立ち、苦味はほとんどなく、春の山菜としては食べやすい部類に入ります。
食べ方の定番は天ぷらやおひたし、酢味噌和えです。とくに酢味噌和えは、アマドコロの甘みと酢味噌の酸味がよく合い、春らしい一品になります。
根茎は里芋のような粘りがあり、ほんのりとした甘みがあるため、煮物やすりおろして団子状にするなどの調理法もあります。
また、根茎には滋養強壮の効果があるとされ、漢方では「黄精(おうせい)」と呼ばれて利用されることがあります。
山野での採取が主流ですが、ホウチャクソウなどの毒草と酷似しているため注意が必要です。新芽の時期は特に判別が難しいですが、アマドコロの茎にははっきりとした角(稜)があり、指で触れると角張っているのが大きな特徴です。
ただし、初心者には識別が難しいため、詳しい人と同行するか、確実に判別できる場所で採るのが安全です。



