旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■色とりどり
正解:ヒオウギ貝
難易度:★★★★☆
ホタテに勝るとも劣らず美味です
ヒオウギ貝とはイタヤガイ科に属する二枚貝で、扇を広げたような放射状の殻が特徴です。赤や黄、紫、橙など色のバリエーションが豊富で、海の中で揺れている姿がまるで雅な檜扇のように見えることから、この名がついたといわれています。
色鮮やかな殻をもつことから、古くから装飾品としても利用されてきました。
天然ものもありますが、現在は養殖が盛んで、食用としてだけではなく観賞用として育てられることもあります。
愛媛県、とくに宇和海沿岸が産地として知られています。潮の流れが穏やかで、栄養のある海水が入り込むため、身が厚く育つといわれています。
和歌山、高知や大分、鹿児島でも水揚げがありますが、市場に出回るものの多くは愛媛産です。
殻の色はおもに遺伝によって決まり、赤や黄、紫などさまざまな個体が存在します。そのため養殖場でも色がそろうことはなく、カラフルな貝が混ざって出荷されるのがユニークなところです。
旬は春から初夏にかけてで、とくに4月から6月にかけて身がふっくらと太り、甘みが強くなります。冬場にも出回りますが、春のものは貝柱が厚く、火を通しても縮みにくいのが魅力です。
ホタテに近い甘みと旨味があり、貝柱はしっかりとした弾力があり、貝ひもは歯ごたえが楽しめます。ホタテよりも香りが強く、噛むほどに海の風味が広がるため、貝好きにはたまらない味わいです。
食べ方としては、まず刺身が定番です。貝柱を薄く切ると甘みが際立ち、厚めに切ると弾力が楽しめます。軽く炙ると香りが立ち、甘みがさらに引き出されます。
焼き物にすると、殻の色がそのまま器のようになり、見た目にも華やかです。酒と醤油を少し垂らして焼くと、貝柱の旨味が凝縮され、貝ひものコリコリした食感も引き立ちます。




