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祝! 三陸鉄道リアス線営業開始日の撮影 で、甘いもの三昧/2019年

前回の第48回で、3月23日に行われた三陸鉄道リアス線の記念列車運転日の話をしました。 記念列車は、事前に抽選に当たった方などが乗車しました。 一般の方は乗れなかったのですが、寒いなか、出迎えた方々でたいへんな賑わいでした。 今回はその翌日、3月24日の一般営業の初日の話です。 前日に引き続き、沿線はお祭りのよう。 朝早くから賑わいました。 そんななかでもすごかったのが、鵜住居(うのすまい)駅。

[通常運転初日に賑わった鵜住居駅(2019年撮影)]

鵜住居駅は、釜石駅から二つ目の駅。 2019年に行われるラグビーワールドカップの会場、「鵜住居復興スタジアム」がホームから見えるという最寄り駅です。

[鵜住居駅が最寄りの「鵜住居復興スタジアム」。すごくオープンで、公園のようだ(2019年撮影)]

駅では、近くの学生、市民が集まって“駅開き”が朝から行われました。   この駅舎のデザインは、近くの中学生のデザイン画で飾られます。 たくさんの方が見守るなか、除幕式もありました。

[鵜住居駅、駅開きの除幕式(2019年撮影)]

「# Thank You From KAMAISHI」と銘打ったデザインの車両も走りだしました。 こちらの車両も、地元中学生が皆で書いた顔で飾られています。 「感謝の気持ちを世界に発信したい」という願いの列車です。 この車両は、全線163キロを一気に走る久慈駅発盛行きの上り1番列車に連結されました。 鵜住居駅発は、9時14分発。 この列車がやってくると、ホームの上や駅の両側で待っていた地元の方から大きな声援が響きます。 手を振り、大漁旗を振り、迎えます。 ドローンは飛ぶわ、ヘリは飛ぶわ、近くのビルの上から地元新聞社の特大記念写真は撮るわで、大騒ぎ。 なんとも楽しい駅開きでした。

[「# Thank You From KAMAISHI」の塗装列車が鵜住居駅に入ってきた(2019年撮影)]

続いて向かったのは、陸中山田駅。 「JR山田線」として走っていた当時も訪れていました。 街中の駅で、跨線橋に描かれた海の生き物が印象的な駅でした。

[JR時代の陸中山田駅(2006年撮影)]

[陸中山田駅の跨線橋には、クジラや海の生き物がいっぱい(2006年撮影)]

この駅も大きく被災してしまいました。 三陸鉄道リアス線として走り始めた鉄道の駅は、風車のイメージ。 かわいい駅になりました。

[風車をイメージして作られた陸中山田駅(2019年撮影)]

[陸中山田駅の跨線橋は今のところシンプル(2019年撮影)]

今回は、三陸鉄道リアス線開通区間沿線の“甘いもの”をレポート!

さて、今回の食は開通区間沿線の“甘いもの”です。 まず、陸中山田で愛された“山田せんべい”。 初めて食べたのは、三陸鉄道北リアス線の“こたつ列車”に乗ったとき、ダルマストーブで焼いたものをふるまっていただきました。 被災後しばらくは休まれていたのですが、見事に復活!  当然購入です。

[陸中山田の“山田せんべい”(2019年撮影)]

白ごまと黒ごまがあります。 ナマで食られます。 食感は……そうですねぇ、難しいのですが京都の生八つ橋を少し硬くした感じ。 味はごまの風味と甘みが良い感じで、噛めば噛むほど味が出る、不思議なせんべいです。 いろいろな食べ方ができるので、まずはフライパンで焼いてみました。 焼いてから冷やすと、カリっとした感じで、また違うおいしさです。

[“山田せんべい”は、焼いてもおいしい(2019年撮影)]

さらにオリーブオイルで揚げ焼きにしてみました。 こちらはサクサクっとして、香ばしく、これまたおいしいです。 ただし、砂糖が入っているので、注意しないとすぐにコゲます。

[“山田せんべい”は、揚げてもおいしい(2019年撮影)]

“山田せんべい”は、バリエーションで、焼きや、揚げもあります。 気に入ったのは“山田せんべいボール” 黒ごまの“山田せんべい”の中に、あんこが詰まっています。 合う! 後を引くおいしさです。

[黒くて小粒の“山田せんべいボール”(2019年撮影)]

[中のあんことよく合う(2019年撮影)]

続いて、山田のスーパーマーケットで見つけたのが“すっとぎ”というお菓子。 “すっとぎ”???? レジで精算のときに、どんなお菓子ですか?と聞いてみました。 「おいしいですよ。そのまま食べられるし、少し硬くなったら焼いて食べてもいいです」 なるほど……。

[陸前山田近くのスーパーで買った“すっとぎ”(2019年撮影)]

[割るとこんな感じ(2019年撮影)]

見た目から、正直、ぼそっとした食感を想像していました。 そして食べると、 すみません!! 超、私好みでした。 しっとりした食感、適度な甘さに青豆の香りが立ちます。 翌日、もうひとつ買いに行きました。 ちなみに岩手県のもう少し北(三陸鉄道リアス線の終点)の久慈駅近くでも似たお菓子を見つけました。 “豆しとぎ”です。 見た目も似ています。

[久慈駅近くで買った“豆しとぎ”(2019年撮影)]

[すごく似ています(2019年撮影)]

その夜、食べ比べてわかりました。 同じものでした。   朝ドラ『あまちゃん』で流行った「じぇじぇじぇ」という言葉も一部の地域だけで、ほかの町では違うと聞いたことがありますが、お菓子の名前も地域ごとに違うんですね。 そんな地域を結ぶ三陸鉄道リアス線(少しムリつながりか……)は、まだまだいいところ、おいしいものがたくさんあります。 今後も紹介させていただきたいと思います。 三陸鉄道は沿線住民も減り、今後走り続けるためにも観光客の方々に来ていただかなくてはなりません。 今度の長いゴールデンウイーク、夏休みに、三陸への旅はいかがでしょうか?。

ちょっとオマケの、三陸応援のお土産情報!

ちょっとオマケです。 三陸鉄道応援の、お酒&ビール&山田の醤油。

[お土産におすすめです(2019年撮影)]

[「クロジカ」せんべい(2019年撮影)]

[こんなキャラクター付き(2019年撮影)]

三陸の旅に行かれたら、こちらもぜひ。

佐々倉実(ささくら みのる)  鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。  鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。  ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

この記事のライター

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