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『おとなの週末Web』では、グルメ情報をはじめ、旅や文化など週末や休日をより楽しんでいただけるようなコンテンツも発信しています。国内外のアーティスト2000人以上にインタビューした音楽評論家の岩田由記夫さんが、とっておきの秘話を交えて、昭和・平成・令和の「音楽の達人たち」の実像に迫ります。“ユーミン”こと松任谷由実の第2回は、自身の恋、そして多くの共感を呼ぶ詞が生まれた背景がつづられます。

東京・御茶ノ水の予備校に通っていた“カレ”

現在の自分に満足できている人は、過去も楽しかったり、なつかしかったりなど、肯定的な思い出にできる。現在に満足できない人には、過去も辛いことばかりとなってしまうことが多い。

ぼくが恋の達人と思う松任谷由実~ユーミンが、過去の恋の思い出を語り出した時、その眼は懐かしそうに、しかし輝いていた。

“初恋は、恥ずかしいくらいに哀れだったわね”

そうユーミンは語り始めた。

それは、ユーミンが中学3年生の時だった。美術大学を目指していた彼女は、実家のある東京・八王子から、夏休みの間、御茶ノ水にあった美大志望者のための予備校に通っていた。

“その予備校は、高校3年生が主体で、私のような中学生はほかにいなかったの。そこで、名前も知らない3級上の高校生に恋をしてしまったの。自分から声を掛けるなんて、絶対にできないから、彼の近くで、彼の横顔を見ながら、デッサンを続ける日々が続いたの。八王子から毎回ドキドキして出掛け、毎回シュンとして御茶ノ水から帰る日々だった”

ユーミンの名盤の数々。アルバムの総売上枚数は3000万枚以上を誇る

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失恋描写の達人 「電車の中吊り広告」が作...
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