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おいしさを可視化 人口舌『味覚センサーレオ』が科学的にはじきだした驚きの味

食べ物や飲み物を、多くの日本人に味わって点数評価してもらい、アンケート結果をAI(人工知能)に学習させたのが、人工舌『味覚センサーレオ』

「おいしい」は国や地域でも嗜好が異なりますが、『味覚センサー』は日本人の平均的な味覚を基準に作られており、食品、飲料の商品開発や支援など「味」に関する企業向けビジネスで幅広く活躍中です。

味覚分析は、5基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)で行いますが、すべての味が強い正五角形は「おいしくない」と判断されることもわかりました。

なぜなら、4つ以上の味が強い場合、甘くてしょっぱくて酸っぱくて苦い……と、どの味も感じにくくなるためです。本書では、日頃は食べ慣れていないけれど、実はおいしい食べ合わせを『味覚センサーレオ』によってはじき出し、提案します

味覚センサーでおいしさを可視化

カレー+『ピノ』

カレー+『ピノ』

カレーの隠し味といえばりんごとハチミツ。いいえ、そこで立ち止まっていてはもったいない。カレーの懐はとても深い!意外な隠し味をどんどん試してみましょう

まず、いち押しはアイスの『ピノ』。カレーライスの上にプレーン味1個をトッピングし、溶かしながら食べます。チョコの苦味と、バニラアイスの甘味とクリーミーさでカレーのコクが増し、辛さもマイルドに

また、抹茶味の『ピノ』も抹茶の苦味がアクセントになってこれまたおいしい。グリーンカレーにはココナッツの代わりに、『ピノ』ではなくバニラアイスのトッピングも一興。

ヨーグルトや薄切りバナナ、細かく砕いたナッツなどを足していくと、まるでパフェ!カレーは遊び心もくすぐります。少々冷めるので猫舌の方にも喜ばれそう。

おいしくなるヒミツ

感知可能な5つの基本味

人間の舌が感知できる5つの基本味とは、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味を指します。(本書では、すべて漢字表記します)

よく「おいしさ」を「旨味がある」と表現する人がいますが、味覚センサー的には“旨味=おいしさ”ではありません。旨味は他の味覚同様に、身体に受容体が存在する味覚の1つです。実際問題、旨味成分だけを摂取してもおいしくはありません

旨味はおいしさを作る要素ではありますが、「おいしさ」には味の組み合わせが重要

ちなみに、旨味は甘味と構造が似ていて、少しの塩味を加えると旨味が強調されます。例えるなら、スイカに塩をかけると甘味がより強く感じるのと同じです。

肉や野菜など、すべての食材には旨味が含まれますが、おいしく食べるにはプラス塩味が欠かせません

5つの基本味

鈴木隆一

すずき・りゅういち。AISSY株式会社・代表取締役社長と慶應義塾大学・特任講師を兼務。慶應義塾大学院理工学研究科修士課程修了後、AISSY株式会社を設立。「味覚センサーレオ」を慶大と共同開発。味覚の受託分析や食べ物の相性研究を実施している。著書に『味覚力を鍛えれば病気にならない』(講談社)などがある。「味博士の研究所」を運営している。

twitterは@ajihakase

『ソッコーで人間をダメにするウマさ 悪魔の食べ合わせレシピ』(講談社・1320円)

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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