大きなうなぎで満腹になれる! 「うなぎ工場」直営の専門店が贅沢すぎた

うなぎ専門店のオープンが続く愛知県に、またひとつ注目店が誕生! 北名古屋市に開店した『中庄本店』は、創業90年超の老舗うなぎ卸問屋が経営母体。「うなぎ工場直営」だけあって、うなぎの美味しさも折り紙付き。愛知在住ライターによる渾身のレポートをお届けします。

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店内で立場(たてば)やうなぎの捌きが眺められる

愛知県ではここ2、3年、うなぎ店の新規オープンが相次いでいる。うなぎは食材のロスが少ない上、コロナ禍でもテイクアウトの需要があるので、居酒屋からの業態を変更するケースも多い。そんな中、ラスボス的な店がオープンした。

『中庄本店』

2021年10月、愛知県北名古屋市に開店したうなぎ専門店『中庄本店』がそれだ。

経営母体は、創業90年超の老舗うなぎ卸問屋『中庄商店』。ゆえに愛知県三河一色産を中心に厳選したうなぎがリーズナブルに楽しめる。

立場は店に隣接している

店の建物は『中庄商店』の本社オフィスの他、井戸水でうなぎの泥抜きをする「立場(たてば)」と呼ばれる施設などを併設。店内からは立場での作業やうなぎを捌くスタッフの姿を眺めることができる。

作業しているスタッフの様子が見られるのも魅力

筆者は仕事柄、これまで数多くのうなぎ屋に足を運んだが、このスタイルは初めて。オープンすぎるオープンキッチンである(笑)。

「仕入れから保管施設、うなぎの捌きなどを敢えて見せることで『うなぎ工場』の直営店であることを知ってもらおうと思いまして」と、店長。

「うまき」(850円)。ダシとの相性は抜群

では、メニューを見てみよう。

こちらは、「うまき」。見ての通り、熱々のダシに浸してある。「明石焼(玉子焼)」をヒントにしたそうで、ほのかな甘みのある卵とフワフワに焼き上げたうなぎ、そしてダシの旨みが口の中でひとつになる。こりゃ旨い!

大振りな「きも焼き」(800円)

続いては「きも焼き」。まず、その大きさに驚いた。とにかくデカいのだ。それもそのはず。丼やひつまぶしに使用しているのは、すべて3Pサイズの大うなぎその肝が使われているのだ。

丼一面を覆い尽くすうな丼のボリュームに驚愕!

ちなみに3Pサイズとは3尾で1キロを意味するうなぎの規格。つまり、1尾あたり333gとなる。

頭や尻尾、骨を取り除いても、確実に200g以上はある。丼やひつまぶしはいったいどんなことになっているのだろう? ワクワクしながら待っていると、うなぎを丸ごと1尾分使った「うな丼(上)」が運ばれた。

「うな丼(上)」(3080円)。器もしっかりと温められているので、最後まで熱々のうなぎが楽しめる

重箱のような四角い丼の蓋を開けると、丼一面をうなぎが覆い尽くしていた! やはり、デカい! 厚みもしっかりとある。注目すべきは、蒲焼きがカットされていないこと。名古屋風の蒸さずに焼く地焼きだが、江戸前のうなぎのように箸でスッと切れるほどふんわりと、やわらかく焼き上げているのだ。

しかも、蒲焼きの下にはさらに蒲焼きがもうひと切れ! うなぎだけでお腹が一杯になるという贅沢を思いきり堪能することができた。「うな丼」は、うなぎが1/2尾の「ハーフ」は1980円、1尾半の「特上」は4400円。

「ひつまぶし(上)」(3300円)も食べ応え十分!

こちらは、「ひつまぶし(上)」。「うな丼(上)」と同様に、うなぎ1尾分が使われている。器一面を覆い尽くすどころか、細かく刻んだうなぎが分厚い「層」を織りなしているのだ。

ひつまぶしは自分で茶碗にうなぎとご飯をよそって食すため、配分を間違えると後半はご飯ばかりになってしまう。しかし、これだけたっぷりのうなぎを使っていれば配分が狂うことはないだろう。「ひつまぶし」は、今回紹介した「上」のほか「ハーフ」(1980円)と「特上」(4620円)も用意している。

オープンしてまだ間もないからなのか、今回は並ぶことなく入店することができたが、行列必至の人気店になる予感……。

木を基調とした内観

 

■中庄本店
[住所]愛知県北名古屋市中之郷北130
[電話番号]0568-54-1609
[営業時間]11時〜21時(20時LO)※当面の間、11時〜18時(17時半LO)
[休み]不定休

 

取材・撮影/永谷正樹

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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