高温サウナが人気 地元民にも観光客にも愛される「白山湯」
さて、京都の銭湯は夜遅くまで地元住民を中心に賑わっています。大通りから入った路地裏に並ぶ町家の明かりに京都らしさを感じながら、「白山湯 高辻店」(京都市下京区)へ。暖簾をくぐると、既に午後10時を回っているものの、男湯からは楽しそうに、笑い声が聞こえてきました。地元の人達の憩いの場となっているのでしょう。
女湯も化粧品を入れたお風呂セットを持った近所の女性たちが次々と入ってきて、銭湯が地元民に愛され、日常生活のなに欠かせない習慣になっているのがわかります。お互いすっぴんで湯船に入れば、地元の方々と裸のおつきあい…とは言えないまでも、ちょっと距離感が縮む気がするのも銭湯ならではの良さです。
最高100度以上にも!天然名水のお湯は、つるつるなめらかな肌ざわり
こちらの銭湯、100度以上にもなる高温サウナが人気だとか。最近のサウナブームもあり、全国からサウナ愛好者が訪れる巡礼スポットになっているようです。では、いざ、サウナ室へ。坐禅の境地を思い出し、腰を下ろしていると、ふわっと体が軽くなって、心身の疲れがじんわりと汗と一緒に吹き出していくよう。
お次は、きれいな紫色につられ、日替わり風呂に。紫色は、紫根(しこん)という薬草から抽出しているそうで珍しく、高貴な気分になります。天然名水を使ったお湯は、なめらかな肌ざわりで湯冷めしにくいのも、冬場は特にうれしいですね。つるつるお肌にご満悦で白山湯を後にしました。
禅宗では、日常の行いすべてが修行であると考えられており、身体の汚れを落とす入浴は、修行に欠かせない大切な役割を持っていると言われています。凝り固まった心身をほぐし、清める行為は、京都で銭湯に入ると、格別な意味を持つように感じました。銭湯巡礼、また、京都での楽しみがひとつ増えました。
船岡温泉
【住所】京都市北区紫野南舟岡町82‐1
【営業時間】月曜~土曜15時~23時半
日曜8時~23時半
【定休日】無休
【料金】450円
【電話】075‐441‐3735
白山湯 高辻店
【住所】京都市下京区東中筋通松原上ル舟屋町665
【営業時間】月曜~金曜15時~24時
日曜7時~24時
【定休日】土曜
【料金】450円
【電話】075‐351‐3648
文/中島幸恵
JR東海が主催する京都の旅「そうだ 京都、行こう。」では2022年冬、『禅と湯 ととのう京都』をテーマに、各種プランを多数ご用意しています。京都府浴場組合加盟店の入浴券(いずれか1箇所)やオリジナルタオルなどが入った「ととのうセット」も発売中。
※新型ウイルス感染拡大に伴い、政府およびお住まいの都道府県と京都府の要請など最新の情報をご確認ください。