『鮨〇△(すしまるさんかく)』 @渋谷
上質な旬のネタが盛り込まれたおまかせがお値打ち
約10年間、予約制のおまかせコースのみでやってきたが、コロナ禍を経て、立ち食い寿司にリニューアル。
店主の杉浦秀樹さんが「どんな寿司店に行きたいか?」と立ち返って考えたとき、好きなお寿司を少しずつ食べたいという結論に至ったという。
入りやすい雰囲気になったからか、お客さんの幅が広がり、回転もよくなり、前より高級なネタも仕入れられるようになったそう。その醍醐味を味わうなら、やはりおまかせ。
10貫2500円でも十分リーズナブルだが、ランクが上がるごとによりお得感が増す。とくに、SSSはウニ、本マグロのトロ、イクラの3種入り。
おまかせSSS 3500円 ・赤身・中トロ・いくら・うに・黒ムツ 下左から・スズキ・コハダ・甘エビ・アジ・ヒラマサ
口中でほろりと崩れる、赤酢がほんのり効いたシャリも絶妙だ。さらに見逃せないのが、ランチ。握り10貫に巻物3切、茶碗蒸しも付いて2000円。SSSでも10貫2700円なんて聞いたら、もう行くしかないでしょ。
[住所]東京都渋谷区円山町1-18 峯ビル1階
[電話]080-7518-0118
[営業時間]12時~14時半(14時15分LO)、18時~23時(22時半LO)
[休日]月
[交通]JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩8分
『あて鮨 喜重朗』 @立川
趣向を凝らした新感覚のアテ鮨で日本酒が止まらない!
立川の人気居酒屋「あてまき 喜重朗」の新たな挑戦がこの『あて鮨』。一軒目は酒のアテになる巻物だったが、今回はアテになる鮨。
例えば、キャビアがトッピングされたホタテは、粒々の食感とともにほどよく広がる塩味がいい。口に運ぶと、ふわっと漂うトリュフの香りと脂ののったサーモンがマッチする。ネタの持ち味を消すことなく、塩味や旨みのさりげない足し引きが見事だ。
あて鮨3点盛 980円・キングサーモンのトリュフのせ・スマガツオの薬味醤油がけ・帆立のキャビアのせ
こういったユニークな発想は、「アテ巻き 喜重朗」のオーナーが18年以上海外で和食に関わっていたという経験がベースになっているとか。
アテ鮨というだけあり、確かに日本酒を飲まずにはいられない。辛口からフルーティーなど幅広く揃い、五勺600円から飲めるのもうれしい。お店は、駅北口に2021年12月にオープンしたフードコート「GALERA TACHIKAWA」にあるため、はしご酒できるのも魅力だ。
『立ち鮨 あじ平亭』 @蒲田
本物の寿司を限界価格に抑えてカジュアルに!
和気あいあいとした雰囲気重視の格安立ち食い寿司かと思いきや、一度食べるとネタの質の高さに驚く。この日の「おきまり鮨 上」に入るダルマイカは肉厚でやわらかく、細かく包丁が入れられて甘みがぐっと増している。
おきまり鮨 上 1870円 巻物:鉄きゅう ・いくら・ダルマイカ・コハダ・蒸し海老・玉子・ブリ・赤身・ヒラメ・中トロ
そして、名物でもある蒸しエビは試行錯誤の末に完成したレア感が旨い!また、一貫200~300円台が中心の低価格なのは、和食店から立ち飲みまで幅広いジャンルの24店舗を営んでおり、仕入れた魚を適材適所に分配できるから。
さらに、横浜中央卸市場でセリに参加できる売参権を持ち、市場内に加工場があるため下処理をまとめて行えるのも強みだ。
「本物の寿司を気軽に楽しく味わえる、スーパーカジュアル寿司エンターテインメントを目指しています!」とは、寿司職人の山本翔馬さん。ピーク時には外で待つ人もいる人気ぶりで、リピーターが多いのも納得!
[住所]東京都大田区蒲田5-21-7 並木ビル1階
[電話]03-6715-8111
[営業時間]17時~23時(主に水・土の週2回は18時~24時半、変更の場合あり)
[休日]月
[交通]JR京浜東北線ほか蒲田駅東口から徒歩4分
『築地 すし兆』 @築地
築地界隈で、最も勢いのある立ち食い寿司ではなかろうか。週末はもちろんのこと、平日でも店先には並びの列が出来ていたりする。理由はもちろんネタの良さとそのお値段。
イカのヅケや、マグロのたたき、真いかといった88円の最安ネタでも、きちんと舌を満足させてくれるし、さらにその上の握りに手を伸ばせば「このネタをこの値段で!?」と目の前に立つ職人さんに拍手を送りたくなる。
実はこちらを運営するのが、首都圏にテイクアウト店を展開する「ちよだ鮨」なのだ。大手チェーンが培ってきた仕入れの強みが、このネタケースに集約されていると言っていい。
超特撰・すし兆 2079円 ・大トロ・真鯛・ヅケマグロ・子持ち昆布・アジ 前列左から・甘エビ・ウニ・いくら・煮穴子・玉子焼き
ウニの澄んだ甘みに、香りもコクも強い本鮪に、訪れたかいがあったと必ず思う。お決まりは「おまかせ盛・月島」の869円~で、夜だって、お好みでつまんでちょこっと飲んでも3千円ほど。これなら財布を気にせず週に何度も通えそう。
[住所]東京都中央区築地3-10-9
[電話]03-6226-5422
[営業時間]11時〜22時(21時半LO)、日・祝〜21時(20時半LO)
[休日]無休
[交通]地下鉄日比谷線築地駅1番出口から徒歩1分
撮影/西崎崎也(立ち食い鮨 鮨川)、大西尚明(鮨 ブルペン、立喰 鮨となり、あて鮨 喜重朗、築地 すし兆)、竹崎恵子(鮨〇△、立ち鮨 あじ平亭)、取材/肥田木奈々(立ち食い鮨 鮨川、鮨 ブルペン、立喰 鮨となり)、井島加恵(鮨〇△、あて鮨 喜重朗、立ち鮨 あじ平亭)、菜々山いく子(築地 すし兆)
※2022年9月号発売時点の情報です。
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