都心部を離れてでも食べに行きたい回転寿司店がある県はどこだろう。そう考え、浮かんだのが富山県でした。日本海に面し、漁場に恵まれている。都内で氷見から届く魚のおいしさを実感できているから、きっともっと旨いはず。富山市・高岡市・氷見市の東京未進出店を巡り、地魚を中心に回転寿司を堪能しました。結果は味に価格に大満足!11月下旬には寒ブリも揚がり、時期も最高です!
ネタの大きさと価格の安さに衝撃
東京駅から「かがやき」に乗って約2時間。あっという間に富山駅に到着した。北陸新幹線のおかげで、ぐっと身近になったもんだ。今回の旅の目的は、富山湾の海の幸を回転寿司で食べまくろうって寸法。「せっかく富山まで行くなら、カウンター寿司に行くわっ」って読者も多いだろう。
しかしながら、結論から言うと、富山は回転寿司だ。にしても、北陸の海の幸なら金沢って手もあるじゃない、と「おとなの週末」の編集・戎に尋ねてみた。「金沢にある店って、わりと都内に進出しているんです。富山は現地に行かないと食べられない店も多いんですよ」ほほう、なるほどね。
そんなわけでまず向かったのが富山駅から車で10分ほどの『すし食いねぇ!』。豊富な定番メニューに加えて、地魚もわんさかあるし、店で〆たばかりの活けのネタもある。
にしても肝付きの活あわびが2貫ついて390円って安すぎでしょ!?「能登いか」の身はコリコリだし、「ぶりの砂ずり」は脂が甘い。注文する皿、注文する皿、どれも回転寿司ってレベルじゃない!いいぞ、富山。
『すし食いねぇ! 富山天正寺店』真あじ 390円、ぶりの砂ずり 530円
次に向かったのが車で1時間ほどの氷見。お目当ては、漁港のすぐ近くに店を構える『氷見前寿し』だ。ここで驚いたのがネタのデカさと厚さ!
お上品な東京の寿司屋の3切れ分くらいある。頬張ると、口の中がネタでいっぱいになって、もはや刺身を食べている感覚。この店は、氷見の1店舗のみ。わざわざ足を運ぶかいがありますぞ。
再び車を走らせ、氷見と富山の中ほどにある高岡市へ。ホテルに車を置いてから、昭和感たっぷりの路面電車に揺られて向かったのが『粋鮨』だ。
本日のおすすめを見てみると、「がんど」「あんかん」「鉄砲さわら」なんて、この土地ならではの魚種のネタもわんさかあって、旅行者にとってこれはうれしい。
職人さんが握ってくれたシャリは、ほろほろの口当たりで、ネタとバランスよく馴染みあう。それにしても、これまで3軒の店を巡ってきたけど、どこもネタの切りつけや握りの姿も美しく、各店の職人さんの腕前の高さにも恐れ入った。
『すし食いねぇ! 富山天正寺店』 @不二越
コスパ高に味わえる北陸の幸と活〆のネタ
豊富な定番メニューに加えて、氷見港や金沢市場から直送された“本日のおすすめ”も盛りだくさんで、富山湾の旬を楽しめる。さらに厨房の生簀で泳ぐ魚を活〆したネタも日替わりで用意しており、鮮度抜群の弾力ある歯応えを堪能できる。
得々ランチ 660円
握り8貫に、たっぷり具材が入るあら汁がついた「得々ランチ」(限定30食)のコスパも衝撃!
[住所]富山県富山市天正寺77-1
[電話]076-495-7766
[営業時間]11時〜21時半(21時LO)
[休日]無休
[交通]富山地方鉄道上滝線不二越駅から徒歩25分
『廻鮮 氷見前寿し』 @ 氷見
富山湾の天然ネタを使った豪快かつ繊細な寿司
氷見漁港のすぐ目の前、場外市場「ひみ番屋街」の一画にあり、氷見や近くの岩瀬浜で水揚げされた富山湾の新鮮な天然モノを揃えている。
皮はぎ 638円、あじ 418円、ぶりとろ 638円
白エビやブリといった富山の特産魚介ネタのほか、“つじのみ”といった地元ならではの珍しい魚種を味わえるのも楽しい。ネタは職人の手作業で分厚く切りつけていて、頬張れば口中は旨さで満杯!
[住所]富山県氷見市北大町25-5
[電話]0766-50-8838
[営業時間]10時〜20時(19時45分LO)
[休日]元日
[交通]JR氷見線氷見駅から徒歩23分
『粋鮨 高岡店』 @高岡
小粋なつまみで飲んで職人の握る寿司で〆る
“本日のおすすめ“に並ぶのは、店長が氷見港に足を運んで目利きした地物の魚介。しかも市場内でエラや内臓を取り除き、とことん鮮度と質にこだわっている。
『粋鮨 高岡店』氷見づくし盛り特上 1892円
職人の手で握られるシャリは酸味もまろやかでネタとの馴染みも良好。また、握り以外にも刺身の盛り合わせや、気の利いた小鉢など、酒のつまみになる一品料理も揃えている。
[住所]富山県高岡市あわら町110
[電話]0766-21-8193
[営業時間]11時〜21時
[休日]無休
[交通]万葉線志貴野中学校前駅から徒歩3分