もうやんカレービーフ/もうやんカレー@西新宿ほか
パーソナルトレーナー時代、究極の健康食を研究したら、スパイスや野菜がたっぷりのカレーだった、と語る「もうやんカレー」の辻智太郎社長。お店と同様、野菜や果実、にんにくやしょうがなどが溶け込んでいるカレーを販売することに。小麦粉不使用のグルテンフリー、化学調味料不使用、増粘剤なども使わないヘルシーカレー。実はたびたびメーカーからレトルトにしようという話があったのだが、多くの野菜や果実を使っているためコストが見合わず、何度も見送られたそう。自社で手掛け、高級志向が定着した今だから実現できたレトルトカレーかもしれない。
早速、一番人気のビーフを試してみた。せっかくの健康食なので合わせるご飯も小豆玄米で。むむ。あの辛くて甘くてなんだか酸っぱくて、というなんとも独特な味は見事に再現。スパイスたっぷりなので食べているうちに胃が熱くなってくるようなあの感覚もお店と一緒。もともと野菜や果実は歯ごたえも感じないほど溶け込んでいるので、具はごろりとしたかたまり肉のみ。このビーフもほろほろ崩れるほど柔らかく、よく煮込まれている。
ただもうやんカレーの場合、じゃがいもやらうどんやらキャロットラべやら、ランチビュッフェの常識を超えたトッピングが名物だから、ピクルスを添えるくらいではさみしい印象。やはりお店でがっつり食べたほうがお得感、あり!と思いつつ、非常食として常備するには最適だ。育ち盛りの受験生への差し入れなんかにもいいかもしれない。
グリーンカレー/マンゴツリー@東京・丸の内など全国各地
2022年の冬に発売したばかりの「マンゴツリー」のグリーンカレーにも度肝を抜かれた。濃厚なカレーソースにも感動するが、筍やなす、チキンなどの具の量と質感がすごいのだ。筍はちょうどいい歯ごたえで、本当にこれ、レトルトなの? と二度見してしまう。そして本格的なタイ料理店ならではの、ひりつく辛さ。これは…!
最近、仲間と集まる家のみでの締めは缶詰めタイカレーに素麺が定番となりつつあるのだが、マンゴツリーではこのグリーンカレーと米麺クイッティオとのセット販売も企画。いつもの締めが名店の味にヴァージョンアップするではないか! これはうれしい。
ジャスミンライスなどを炊くのは大変だが、さっとゆがくだけの米麺ならば手軽で簡単。一人前100gは多くない? 残ったらサラダにでもするか、と思って一口サイズにくるくる巻いて少しずつ食べたのだが、つるんとしたのど越しに食が進み、完食。このままでも美味しいが、パクチーなどで彩りを添えるともっと華やかになるかも。それにしてもグリーンカレーとつるん麺、やっぱり合う! 新年会ホームパーティのご褒美締めはこのコンビにしよう。
文・写真/間庭典子