フリーライター白石あづささんが、街の美術館では見かけないけれど、未来に残したいコレクションを紹介する、本誌人気連載『奇天烈ミュージアム』。2月15日発売号の第20回は、音楽が規制されていた旧ソビエト時代の違法レコード、「肋骨レコード」の世界を探ります。
人の骨から音が聞こえる 違法な手作りレコード
1940年代から60年代にかけての旧ソビエトでは、音楽産業も国の管理下に置かれ、レーニン賛歌やワルツなど、「聴いていい音楽」が決められていました。
それでも色々な音楽が聴きたい、という人々の思いから生まれたのが「肋骨レコード」と呼ばれる、違法な手作りレコード。使用済みのレントゲンを使って作られています。
大衆文学に詳しい編集者・都築響一さんも、肋骨レコードの魅力を知るひとり。厳しい規制の中で生まれたこのレコードに、「クリエーターとして背中を押される」と言います。
命がけでも音楽を聴きたい、という人々の思い。それを感じられるのが「肋骨レコード」の世界なのです。
『おとなの週末2023年3月号』は2月15日(水)発売!
「肋骨レコード」の世界、その全貌はぜひ本誌で!