書籍「ヒツジメシ」として1冊にまとまめたことでも話題になった、女優・吉田羊さんの本誌「おとなの週末」での連載「ヒツジメシ」が2023年5月号で100回に到達! それを記念して、本誌の連載記事を特別に公開します。今回は、2022年7月号、第90回をお届けします!
画像ギャラリー福岡県民の高い期待値に応えた“博多野菜巻き串”
ども、羊です。今月も引き続き検索メシ。
一軒目は、目黒区碑文谷の串焼き屋『ミカタ』さん。“博多野菜巻き串”とのことで、福岡県民としては俄然期待値が上がる。少なめやハーフもできると言っていただき、最初からじゃんじゃかオーダー。
一品目は「レバ刺し」。臭みゼロの新鮮鶏レバー。旨し。レアものが美味しければ、あとは言うまでもないのですよ。当たり確信。
二品目の「昆布じめのササミ刺し」は昆布の千切りと共に。しっかりと昆布の香りが移ったササミは、昆布のアルギン酸効果でねっとりとした口当たり。
三品目の「レタス巻き」、いんやーこれがまたべらぼうに私好み。
ポン酢でさっぱりといただくのですが、ジューシーな豚バラの脂身をシャキシャキレタスの瑞々しさが調和してくれる。出てきたときのボリュームに一瞬怯んだけど、それはレタスが新鮮な証拠。食べ終わるのがもったいないほど気に入って、ひと切れを残し、食事の最後に食べて仕上げ。私はレタスが大好きだ!!(大声)。
四品目の「塩つくね」。口に入れた瞬間、生姜の香りがふわっと薫る。固すぎず柔らかすぎず噛むリズムに合わせてほぐれていく、つみれ。がわの焼き目が香ばしいのも〇。
お次は「トマト巻き」。焼いたトマトの甘みってどうなってるのよ! どの串焼き屋さんで頼んでもハズレなしね。
お次は趣向を変えてイタリアン風の「ズッキーニ串」。モッツァレラチーズとズッキーニとバジルソースってゴールデントリオじゃなかろうか。考えた人天才。今回ズッキーニの水分の多さを再確認した。食べるたびに滴るズッキ汁。なに、ズッキ汁って(笑)。
「厚揚納豆」は食べずとも旨いとわかる。だって大豆と大豆だもの。アイラブだいず。ただし、厚揚げが自重でくるりと回り納豆がすべて落下するので食べるときは要注意。厚揚げにやさしさの切り込みが入っているので、納豆を下ろしさえすれば食べやすいですぞ。
〆は「焼きおにぎり生姜醤油味」。ネットで下調べをした際、そのビジュアルに心躍ったひと品。濃口ラブの九州舌をさぁ満足させておくれと言っていたら出てきたよ。
鼻がくっつくほどに顔を近づけて鼻の奥いっぱいに香ばしい香りを吸い込む。嗚呼、嗅覚だけでもう美味しい! ひと口食べたらもう食べ切るまで箸が止まらない。日本にお米と醤油と生姜があってよかったぜ。ちなみにこちら、お得なお任せ串盛りもあります。
ところで焼き手さんは店長さんとお見受けしましたが、焼きから仕込み、給仕までこなすオールラウンダー。カウンター7席、4人席のテーブル3つ、奥に半個室ひとつという決して小さくはない店内を、女性店員さんとふたりきりでスマートに回しているのは、互いの信頼関係がなせる技ですな。
先述の通り、ハーフメニューの心遣いがおひとりさまには大変うれしかったです、ありがとうございました。あ、カウンターは、目の前が焼き場なので、お隣が頼んだものも食べたくなるリスクを背負って座りましょうね。
■『博多野菜巻き串 ミカタ』
[住所]東京都目黒区碑文谷6-7-3
[電話番号]03-6712-2116
[営業時間]18時〜24時(フード23時LO、ドリンク23時半LO)、日17時〜23時(フード22時LO、ドリンク22時半LO)
[休み]不定休
[交通]東急東横線学芸大学駅西口から徒歩3分
食べログ3.2、Google4.5 ※各サイトの評価は2022年5月30日現在のものです。
キノコ尽くしで遊び心あり 恵比寿の日式火鍋店
2軒目。恵比寿駅から歩いて1分の『裏の山の木の子』。常時12種類ほどのキノコを食べさせてくれる日式火鍋のお店。
スープは、昆布ダシが利いた薬膳白湯、醬をベースとしたスパイシーな鶏出汁紅湯、エビの旨みがやみつきの海老麻辣(恵比寿限定)の3つ。
今回は前ふたつをチョイスしてコースで。赤いスープにはナツメや唐辛子、ニンニクなどの香辛料がどっさり入っていて身体を芯から温めてくれます。
さて、こちらの魅力はタレにもあり。入り口脇にタレ場があり、約20種類並んだ調味料や薬味から自分好みのタレをカスタマイズできるようになっている。おすすめレシピは9種類、コクのゴマダレからさっぱりポン酢まで、無限に組み合わせを楽しめます。
一品料理も品数豊富。コースにも入っている「ポルチーニ茸のクリームソース春巻き」は、スナック感覚で食べられる絶品なのでぜひとも。
ちなみに、帰りにいただけるお土産は「きのこの山」♡(現在は別商品)。デザートにもエピソードが考えられていたり、机の引き出しにキノコの箸置きが仕舞われてキノコ狩りさながらだったりと、遊び心満載のお店でした!
というわけで今回のリサーチ結果は「高評価」=当たりでしたが、引き続きアンテナと身体を張って探りますのでお楽しみに! ではまた来月!
■『裏の山の木の子 恵比寿』
[住所]東京都渋谷区恵比寿西1-9-1 第2ともえビル2階
[電話番号]03-5428-6133
[営業時間]16時〜23時(フード22時LO、ドリンク22時半LO)
[休み]月・火(祝の場合営業)
[交通]JR山手線ほか恵比寿駅西口から徒歩1分
食べログ3.0、Google5.0 ※各サイトの評価は2022年5月30日現在のものです。
【特報!】『おとなの週末』での「ヒツジメシ」連載100回を記念して、紀伊國屋書店 新宿本店にて、書籍『ヒツジメシ』のサイン本お渡し会並びにミニトークを、2023年5月3日に実施します。参加は、WEB受付(2023年4月9日(日)23時59分まで)による抽選になります。詳しくは下記からご確認ください!
■吉田 羊(よしだ よう)
2月3日生まれ、福岡県久留米市出身。小劇場を中心に活動後、TV・映画などの映像へと活動の幅を広げる。2007年『愛の迷宮』で連ドラデビュー、2014年には『HERO』でクールな女性検事を演じ注目を集める。映画『ビリギャル』では第39回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。2021年には舞台『ジュリアス・シーザー』で第56回紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。現在は、映画・ドラマ・舞台・CM・ナレーションと幅広く活動。2022年には俳優デビュー25周年を迎えた。
※記事の内容・情報は、2022年7月号掲載時のものです。最新情報はお店のSNSやHP等でご確認ください。
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