蕎麦やうどん、中華そばなどなど。散策途中で気軽に食べられる麺店が多い根津エリア。本誌「根津の麺」特集の取材のため、毎日麺を啜り続けたライター池田と編集武内による根津の麺店&エリアそのものの魅力を総まとめです。
高レベルで蕎麦屋共存 果たしてその訳は!?
池「今回(本誌2023年5月号「根津の麺」特集)は“麺”にフォーカスして根津を歩くって初の試み。レベルが高くて楽しかったね」
武「根津は夜、少しだけ気合を入れて出かけたい居酒屋とか焼鳥屋さんが多い印象なんですが、今回は昼から楽しむことも念頭に……」
池「散歩の合間に気軽に立ち寄ってよし、終着点として夜に楽しむもよしってところを選んだ」
武「過去に何度も掲載した蕎麦店の『よし房』や『蕎心』、うどんの『釜竹』はあえてハズして探したわけですが…」
池「全然困らずだったね」
武「やぶそばのルーツにあたる『蔦屋』があったのが団子坂あたりらしいですね。そんな歴史もレベルを押し上げているのかも」
池「『松風』のご主人が言ってたけど、地元のお客さんには遊び心がわかる人が多く、やっていて楽しいと。蕎麦屋は確かに多いんだけど、それぞれ個性が立っていて棲み分けられてる印象」
武「『やなか』の“手打ち蕎麦体験”には若い子や外国の方も多いって言ってましたもんね」
池「和の麺だけじゃなくて、武ちゃんはパスタもかなり食べ歩いていたけど、どうだった?」
武「正直、最後までどこにするか迷ったんですよね。気軽でお酒も揃って使い勝手がいいカジュアルなイタリアンあり、自家製パスタも出すピッツェリアもおいしい。バルが手がける創作パスタも他にはない味わいでしたし」
池「へーえ、その中で『ラ・ファーメ』にした決め手は何?」
武「素材の旨さを引き立てる抑えめの塩加減が大人向き。それと時間をかけて食べても固まりづらくなるような工夫もされてるんです」
池「ほほー」
武「それに足繁く通うと、前回とは違う味を提案してくれたり、即興で作ってくれるものもあったり。何度も通う楽しみもあるんです」