冷麺のタレの酸味が炒飯をよりおいしくさせる!
いつもはチャーハンとラーメン、2つの器しか出てこないが、今回は4つ。それだけでも気分がアガる。ちなみに炒飯の奥にあるのが中華スープで、冷麺の奥にあるのはカラシとマヨネーズだ。
そうそう、愛知県とその近郊では、冷やし中華にマヨネーズをかけて食べるのは常識レベルの話である。冷やし中華のタレの酸味を和らげて、マイルドな口当たりになるので、愛知県外の方もぜひ試していただきたい。
これが『ニーヨン』の「冷麺」。具材は手前から時計回りに、トマト、レモン、刻みチャーシュー、きゅうり、椎茸、錦糸玉子、紅ショウガ。うん、とても豪華。
麺は温かいラーメンと同じく、やや縮れのある細麺。キンキンに氷水で冷やしてあるので、コシがあって旨い。たっぷりとかかったタレも甘みと酸味のバランスが秀逸だ。
冷麺の素晴らしさは、箸を入れる部分ごとに異なる味が楽しめるということ。やはり、いちばん旨かったのは、刻みチャーシューと甘酸っぱいタレを纏った麺の同時食い。
終盤は具材をすべて混ぜて、カラシ&マヨネーズもトッピングして食べたが、これもまた格別。あとはキンキンに冷えた生ビールがあれば言うことなし! あ、これはチャーラーの旅だったっけ(笑)。
炒飯はシンプルな塩味。酸っぱくなった口の中を中和させようと思い、炒飯をパクリ。あれ? 温かいラーメンを食べた後の炒飯も旨いけど、冷麺のタレで酸っぱくなった口で食べると、お米の一粒ひと粒に凝縮された炒飯のおいしさがよりわかるというか、塩味がイイ具合に引き立つではないか! これは新発見である。
それと炒飯のスープもイイ仕事をしていた。炒飯を食べた後にスープを飲むと、また冷麺が食べたくなり、冷麺→炒飯→スープという無限のループが生まれるのである。まさにこれは「夏チャーラー」。今年の夏は猛暑といわれているが、この夏チャーラーで乗り越えよう!
取材・撮影/永谷正樹