担々麺『大阪王将』
味覚中枢を刺激するどろっと濃厚ゴマ
知らない人はまずいない餃子の大阪王将チェーンが期間限定メニューで提供する「胡麻どろ冷し担担麺」。「胡麻」ときて「どろ」というネーミングの時点で、この手のタイプが好きな人は、早くもヨダレ垂れそうな事態である。
胡麻どろ冷し担担麺 870円
その期待のヨダレを裏切らないゴマが大量含有され「どろっ」としたスープ。そのスープを肉味噌、キュウリ、もやしナムル、それに砕かれたピーナッツもろとも冷えた麺と混ぜてズルズルッとすする。そんなの旨いに決まってるじゃん(8月31日まで)。
ちゃんぽん『リンガーハット』
長崎ちゃんぽんを全国に知らしめたといっていい『リンガーハット』。ここ数年定番の夏の限定メニューが「冷やしちゃんぽん麻婆茄子」。ちゃんぽんならではの極太麺が冷やされた時のパンチあるのど越し。
冷やしちゃんぽん麻婆茄子 890円(東京23区・沖縄・北海道は940円)
それだけで、スープや具は何を組み合わせても旨そうなもんだが、具に麻婆茄子という無敵感。別添えの「ファージャオオイル」……漢字で書けば「花椒油」を好みでかければ、独特の香り(極度のビリビリ感はないので安心を)で、さらに食欲増進!(9月下旬終了予定)
パスタ『ジョリーパスタ』
豪華魚介ド〜ン!もはや龍宮城超え!
夏ともなれば、多くのファミレスが季節限定の冷製パスタを提供中と思いきや、取材時の6月後半でも、やっているのはこの『ジョリーパスタ』だけ。手間が掛かるのかな〜。そんな手間を惜しまないジョリーパスタに敬礼。そして実際テーブルに届いた皿に、おもわず再敬礼!
“冷製カッペリーニ”贅沢うにと海の幸のクリームソース 1749円
ウニ、カニ、ホタテ、小エビ、大エビ、イカにムール貝。もうパスタの上に載った魚介だけで白ワインいける。実際いった、もう最高。そしてウニ溶けるクリームスープが絡むカッペリーニ。極限に最高でした。
【百花繚乱冷やし麺に日本の食の凄み知る】
チェーン系の季節限定冷やし麺。敢えて冷やし中華を外しました。だって、チェーン系といえば、全メニューがブレのない安定の味。そこが提供する夏の大定番・冷やし中華ともなれは、わざわざ食べにいかなくとも、間違いのないスタンダードな味は約束されたようなもの。
どうせならそれよりも、ちょっと冒険したような、チャレンジャー魂あふれる冷やし麺を食べてみたい。そしてその夏にピッタリな旨さをお伝えしたいというのが我が『おとなの週末』じゃないですか。
まずは日本の麺といえば、うどんと蕎麦、その冷やし!「うどんと蕎麦は、夏じゃなくとも『冷やし』がありじゃん」というご意見もごもっとも。ではありますが、夏でこそ、その良さが引き立つ清涼感あふれる食材、旬の食材を使った冷やし麺を提供してくれているのだ。
それが『なか卯』のすだち。そして『いろり庵きらく』の万願寺とうがらし。これらの冷やし麺を食べることで、旬を感じられる。いや〜廉価が売りのこういったチェーン系のお店で「旬」や「季節」を肌で感じられるというのはスゴい。日本の飲食業界の、しいては食文化のすそ野の広さを再認識した。
そして『日高屋』の冷麺にもやられた。大きなお世話だけど、大定番の冷やし中華だけでもいいじゃないって思うもん。それにあきたらず韓国料理の冷麺……ザ・チャレンジャー!『大阪王将』『リンガーハット』は、得意な分野の麺類を夏の暑さをブッ飛ばすような食欲増進型冷やし麺としてさらに進化させたスタイルといえばいいでしょうか。
そして最後に控えし『ジョリーパスタ』の冷製カッペリーニ!この豪華レベルは1年中やっていただきたい。あまりの感動に、食べた直後、『おとなの週末』編集の戎さんに「ジョリーパスタの冷やし麺、最高でした」ってライン送ったもん。旬に冒険、そして進化に感動の豪華。チェーン系の季節限定冷やし麺は、種類も多彩なら、心に響く要素も多種多彩。日本の冷やし麺、バンザイ!!
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取材・撮影/カーツさとう
※2023年8月号発売時点の情報です。
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