感動モノの旨さ! 地元の人々が訪れる穴場の蕎麦店
リサーチや取材の後のお風呂もさることながら、今回の下呂温泉取材で筆者がいちばん感動したのは、本誌でも紹介した『法扇』の料理。
リサーチ時はお昼時ということもあって、いただいたのは「丼そばランチ」(1000円)。蕎麦店にありがちなランチだが、蕎麦の力強い味や香りが天丼に負けていなかったことに驚き、取材する店をここに決めた。
取材時に撮影したのは、「飛騨牛朴葉味噌定食」(2200円)。本誌には、メインである「飛騨牛朴葉味噌」の写真しか載せられなかったが、これが定食の全貌である。
メイン以外に小鉢2品とざるそば、ご飯、味噌汁、香の物が付く。このボリュームで2200円は良心的としか言いようがない。ちなみに飛騨牛朴葉味噌には希少部位のイチボを使用。上品で繊細な脂と麹味噌をベースとした自家製の味噌とのマッチングは最高だ。
店を切り盛りするのは、店主の小池豊之さんと女将の稔さん夫妻。小池さんは名古屋市内のうどん店で麺打ちを学んだ後、地元の旅館で日本料理とそば打ちを習得。16年前にここ『法扇』を開店させた。
「昼は観光で下呂へ来られたお客さんが多いのですが、夜は地元の常連さんが中心になるので観光地価格ではできないんですよ」(豊之さん)とのこと。
そば作りは、岐阜県の荘川産と日和田高原産のそばの実を石臼を使って製粉するところからはじめるというこだわりぶり。そりゃ旨いはずだ。