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ホンダのイメージ戦略が奏功

内外装のデザインも秀逸だったが、それ以上にホンダは上手かった。何が? CMによるイメージ戦略だ。当時ホンダ車のCMはオシャレだったが、2代目プレリュードのTV CMは当時話題になるほど出色の出来。BGMの『ボレロ』とスタイリッシュなプレリュードがベストマッチ。『ボレロ』はフランスのモーリス・ラヴェルが作曲した人気バレエ曲で、当時はオシャレな曲として認知されていた。CMでは荘厳な雰囲気で曲が流れるなか、プレリュードが優雅に走るというシンプルながらアレコレ想像を掻き立てる奥深さがあった。

走り屋からはボディ剛性が落ちると不評だったサンルーフも、デート至上主義者にとっては快適にドライブできる人気アイテムだった

ビジュアルには数パターンあってどれもがカッコよかったが、私が一番痺れたのは、雨バージョン。自慢の1本アームワイパーがアップになったり、リトラクタブルヘッドライトをアップしたりするすべてが脳裏に焼き付き、そのカッコよさに半ば洗脳された感じ。この一連のTV CMがプレリュード=カッコいいというイメージアップに貢献したのは間違いない。ちなみにYouTubeで「ホンダプレリュード CM」で検索すれば視聴可能だ。

リトラクタブルヘッドライトはヘッドライトを車体内部に格納できるもので、2代目プレリュードはヘッドライトを点灯すると、角型ライトが出現

それから、個人的に忘れられないのが、TBS系列の金曜ドラマの『もう一度結婚』(1983年放映)で、主人公の藤竜也氏演じる中原周平が乗っているのがプレリュードだったこと。藤竜也氏は翳りのある表情、白いTシャルが映える日焼けした肌、ジーンズ&ヒゲが似合う、細マッチョなど当時私が理想としていたオッサン像そのままの人で、「こんな大人になりたい」と高校時代に憧れていた。ホンダ提供のドラマとはいえ、藤竜也氏と真っ白のプレリュードは嫌味なくらいに合っていて、ドハマり。そう感じていたのは私だけではなく、同世代のなかでのプレリュードのカッコよさが爆上がり。

赤、濃紺のボディカラーの人気も高かったが、極めつけは白で女性の好感度は爆上がり。ドアミラーが認可された後に登場したモデル(写真はトップグレードのSiグレード)で、最初期のフェンダーミラー仕様よりも人気が高かった
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プレリュードを買えば女の子にモテる!!...
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市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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