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アルファードなどの高額車になると変わる「損得勘定」

トヨタアルファード

ただしハイブリッドとノーマルエンジンの損得勘定は、燃費数値の違いと税額を含んだ実質価格差によって大きく変わる。

例えばアルファードZ・2WDの場合、ハイブリッドの価格は620万円、ノーマルエンジンは540万円だから価格差は80万円だ。

そしてハイブリッドは購入時に納める税額がノーマルエンジンよりも約19万円安く、4万4000円に相当する100V・1500Wの電源コンセントも標準装着される。そのために実質価格差は57万円に縮まる。

レギュラーガソリン価格が前述の160円/Lとすれば、燃料代の差額で実質価格差を取り戻せるのは10万kmを走った頃だ。1年に1万kmの走行では、10年を要するから、ハイブリッドの購入でトクをするのは難しいかも知れない。このような事情もあり、アルファードのハイブリッド比率は35%に留まる。

しかしアルファードでも、1年間に1万5000kmを走るユーザーであれば、6~7年で実質価格差を燃料代の節約により取り戻せる。同様のことがほかの車種にも当てはまり、一般的な指標として「1年間に1万5000kmを走るか否か」が、損得勘定の分かれ目だ。1年間に1万5000km以上を走るユーザーであれば、ハイブリッドを選ぶ価値も高まることが多いので、検討すると良いだろう。

文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。

写真/トヨタ

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渡辺陽一郎
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