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白亜の自転車に乗ってノスタルジーな港町を周遊

欧米で親しまれているという、スタイリッシュな16人乗り自転車

実際に縦に長い白亜の自転車を目の前にすると、なかなかの迫力。ハンドルとブレーキはスタッフ側で操作を行うが、ペダルを漕ぐ作業はゲストが主役だ。今回は、毎週金曜日13時から実施している「尾道今昔ツアー」(1ドリンク・クロワッサン付で3300円)を体験することに。尾道の食文化を支えてきたお酢を使用したドリンクとクロワッサンを味わいながら、一般公開されていない日本最古とされる酢蔵(すぐら)「尾道造酢」(1582年創業)で歴史について学ぶことができるツアーだ。

16人乗り自転車

乗車中はハンドルを握る必要がないので、ドリンクやフードを楽しむことができ、ローカルな景色を眺めながら、90分かけて街を巡っていく。サドルの向かいに設置されたテーブルは広々としているところがうれしい。

出発時の様子

果たして16人で自転車を漕ぐというのはどんな感覚なのだろうか?ドリンク片手にサイクリングなんてどう考えても優雅だし、楽ちんそうな予感もするが、人生初の体験でもあるので、内心ドキドキだ。簡単に説明を受けたら、海岸通りからいざ出発である。

全員のチームプレーが期待されるアクティビティ

大人みんなで協力して自転車を運転する貴重な時間

自転車を漕ぎ始めてしばらくすると、16人の大人で力を合わせて運転するとは言っても、全く「楽ちん」とは言い切れない状態であることに気づいた。普段では気づかないようなゆるやかな坂道や、曲がり角になると、途端にペダルがずしんと重くなるのだ・・・。

曲がり角と坂道は力が必要

たとえ隣に腰掛けた人や向かい合わせの席が知らない人でも、「意外とキツイですね(笑)」なんて、思わず話しかけたくなる。そして、坂道や交差点がやってくる度に試練は訪れた。

「信号が青のうちに渡らないと大変なことになるので、なるべく早く渡りきれるよう皆さん頑張って漕いでくださいね~!」と、店長の馬場さん。その声に反応し、汗だくではあるが、なんとか全力で漕ぎ続けた。

自転車に乗りながら、小腹を満たす絶品ご当地グルメを満喫

「パン屋航路のクロワッサン」と「尾道酢蔵ソフトドリンクサイダー割り」

そんなサイクリングの合間の救世主が、ツアーにセットでついているドリンクとパンである。クロワッサンは、行列ができる人気店として広島で愛される「パン屋航路」の逸品を提供。表面はパリパリ、中はふわふわでそのクオリティの高さに胸が高鳴る。アーモンドがまぶされ、ザクザクとした歯触りと香ばしさもたまらない。

ドリンクは、ソフトドリンクとクラフトビールから好きなものを選べる。筆者はこの後見学予定の「尾道造酢」の「いちじく酢」のビネガーをベースにしたお酢ドリンクをチョイス。サイダー割りは、いちじくの酸味とシュワっとしたのど越しが同時に楽しめて、猛暑の日にも最適である。

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日本に現存する最も古い酢蔵で、歴史を振り返る...
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この記事のライター

中村友美
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