たとえ肉LOVEでも、そればっかりではバランスが悪い。それに「最近は肉を食べると胃がもたれて…」なんて声もチラホラ。肉の栄養を効果的に摂るにはどんな野菜や果物と合わせればより効果的だろうか。 栄養を効率良く摂取し、しかも…
画像ギャラリーたとえ肉LOVEでも、そればっかりではバランスが悪い。それに「最近は肉を食べると胃がもたれて…」なんて声もチラホラ。肉の栄養を効果的に摂るにはどんな野菜や果物と合わせればより効果的だろうか。
栄養を効率良く摂取し、しかも胃腸に負担をかけない食べ方ってあるの? 賢く栄養を摂取するヒントを、管理栄養士の今泉マユ子さんに聞きました。
知っていると知らないでは雲泥の差
「肉全般と相性がいいのはパイナップルです。酸味成分のクエン酸は胃液の分泌を促して胃腸の働きを助けるので、消化促進に効果的といえるでしょう。生だと肉のタンパク質を分解する酵素のブロメリンも含まれます。同様の酵素はキウイやイチジク、パパイヤにもありますよ」
パイナップル&肉と言えば酢豚だが、残念ながらこれらの酵素は加熱すると効果が減るそう。外食なら生を使ったデザートを。
酢豚を家庭で作る場合はパイナップルを最後に入れ、60度以下の調理で加熱時間を短くすること。
では野菜のなかで肉と一緒に食べるべき食材は?
肉×レモンサワーもあり
「牛肉ならステークなどの付け合わせによく出るクレソン。肉だけだと不足しがちなミネラルなどの栄養を補うとともに、消化促進や血液酸化防止にも効果があります。
牛肉に多く含まれる亜鉛の吸収率をクレソンのビタミンCがアップさせてくれるので、ぜひ食べてくださいね」
今までクレソンを残していた方は、今度から完食必須ですね。
同じくビタミンCが法部なレモンもおすすめ。肉に搾ったり、酒を飲むならレモンサワーを選ぶのもアリかも。
ほかにも免疫力を増強するナスやトマト、意外なものではむくみ防止や血圧を下げる効果が期待できるソラマメも好相性だ。
「ニンニクや玉ネギ、ニラとの組み合わせが良いですね。豚肉には退社促進に役立つビタミンB1が豊富ですが、ニンニクなどに多いアリシンはその吸収を助ける働きがあるのです」
なるほど玉ネギたっぷりの生姜焼は理にかなっているのだ。そんな食材の相性に加え、今泉さんのおすすめは炭水化物より先に肉を食べるという食事法。つまり「肉ファースト」だ。
「肉は糖質が少なく、近年の研究えは食事の最初に食べると血糖値上昇を抑える消化ホルモンの分泌が高まることがわかっています。
ダイエットなどでタンパク質の摂取が減ると肝臓や腎臓の不調を招く恐れもあるのでしっかり肉を食べましょう」
どうせなら賢く肉活!ぜひお役立てください
肉別、一緒に摂るといい野菜・果物
肉全般に合う食材
消化促進や疲労回復にいいクエン酸が多い。ブロメリンという酵素を含むのも特徴で、タンパク質分解の働きで胃腸の負担を軽減し、消化吸収を高める効果がある。熱に弱いので加熱するなら60度以下で短めに。例えばバーベキューの時は加熱前の肉を果汁やすりおろしを入れたタレに漬け込むと、硬い肉も柔らかくなり味わいも良くなる
牛肉に合う食材
クレソン:免疫力を高めるビタミンAやビタミンCが多く、骨にいいカルシウムやリン、鉄分などのミネラルも豊富。特に脂身の多い肉を食べた後は口の中の脂っぽさをクレソンの清涼感と風味が爽やかにリフレッシュし、口臭を抑える効果もある。
豚肉に合う食材
ニラ、ニンニク、玉ネギに多く含まれるアリシンは、代謝促進や疲労回復に役立つビタミンB1(豚肉に豊富)の吸収を助ける働きがある。家庭で作るなら玉ネギ入りの生姜焼はもちろん、ニンニクも使った豚肉のニラ炒めなどはいかが
今泉 マユ子(いまいずみ・まゆこ)
管理栄養士/防災士や食育指導士などさまざまな資格を持つ。企業アドバイザーとしてレシピや商品開発に携わるほか、全国で講演やテレビ出演など活躍。著書は『レトルトの女王のアイデアレシピ ラクラクごはん』『もしもごはん』(共に清流出版)など多数。
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『おとなの週末』2019年9月号より
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