南北の「餃子対決」博多と仙台の《ベスト6店》食べ比べてわかった「意外な結果」を覆面調査隊がレポート

勢いにのって40個をペロリ完食 さて、博多といえば、やはりひと口餃子も食べておかなくちゃ。というわけで博多駅前にある大人気店『旭軒駅前本店』と元祖と謳う『宝雲亭』にも足を運ぶ。 『旭軒』の餃子は1個5cm程度。パリッと焼…

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なかでも博多には東京未進出の絶品餃子が、仙台には町おこしも兼ねたヘルシー餃子があるという。食欲の秋にこれらの街で覆面調査隊が実食した!

博多で餃子ざんまい

博多で餃子といえば、ひと口の餃子が有名だが、今回は”炊き餃子”を調査するのが任務。炊き餃子とはいったいどんな餃子なの? さっそく博多の人気店『池田屋』にうかがう。

それは鶏のガラスープと一緒に土鍋でクツクツと炊かれ、青ネギがどっさりと出される餃子で、なんとも食欲をそそられるルックス。アツアツをすくってハフハフと頬張れば、スープからもつるりとなめらかな皮に包まれた餃子からも鶏の旨みがブワっと広がり、思わず一言「これは、うめぇ~」

『池田屋』の炊き餃子

店長に聞けば「豚骨、水炊き、もつ鍋…じつは博多はスープ文化の街。だったら餃子をスープにいれてもいけるはず」というのがきっかけだったそう。

「スープの濃さ、炊いてもドロドロにならない皮、濃厚なスープに負けない鶏肉の餡など、試行錯誤の連続でした」

開店して16年。今でも100食以上、この味を求めてくる人が途切れないことに納得。東京では赤坂駅にてこの味が食べられる。

勢いにのって40個をペロリ完食

さて、博多といえば、やはりひと口餃子も食べておかなくちゃ。というわけで博多駅前にある大人気店『旭軒駅前本店』と元祖と謳う『宝雲亭』にも足を運ぶ。

『旭軒』の餃子は1個5cm程度。パリッと焼き上げられた皮はサクサクと香ばしく、餡の量とバランスも絶妙。酒にも合うし、ご飯のおかずにもぴったり。はたしてハイボール片手に40個近く完食した。

『旭軒駅前本店』の焼き餃子
『宝雲亭』 の焼き餃子

腹ごなしに中州の屋台街を歩き、次いで『宝雲亭』へ。高級クラブエリアの一角にあるが、その味を楽しもうとひっきりなしに客が来る。こちらは『旭軒』とりもさらに小さく、三角に包まれているのが特徴。

やや甘めの餡の味が一層引き立ち、なんと酒も進むこと。

さらに翌日、帰京前にもう1店舗と駅ビルにある『テムジン』へ。これまたうまし。20個をペロリだったが、大失敗、駅弁が食べられない…。

と、炊き餃子に舌鼓、ひと口餃子にご満悦と、餃子三昧ができる博多の旅。かなりおススメです。

仙台の新名物「あおば餃子」をご存じか?

むろん、知っている!言いたいのはやまやまながら、初見だった。学生時代をどっぷり仙台で呑み歩いたハズなのに…。

聞けば”杜の都”仙台らしく、青葉のイメージ。さわやかな緑色の餃子がご当地名物として定着しているという。ならばさっそく行くべし!

百聞は一見に如かす! というわけで、仙台市街のセンター、一番街にある『一番五郎』へ。ここの社長が噂の餃子の考案者という話だが、名前を「仙台あおば餃子」という。

登場した餃子は確かに皮がライトグリーンで、いい感じで焦げ目がついている。この皮がもっちり、そして少し苦甘い風味。噛むとザクザクという歯ごたえで、自然な野菜の甘みがある。

この緑色の正体は”仙台雪菜”という伝統野菜。それを皮にも具にも使っているというのだ。

勢いに乗ってハシゴしたのは、若林区にある人気餃子居酒屋『風泉』だ。もちろん、あおば餃子アゲイン。ここの焼き方は羽根つきだ。

『一番五郎』の餃子
風泉の餃子

店主に聞いてみると「仙台産雪菜を3割以上使用するなど基準があり、仙台市が認定した店舗が「取り扱い認定店」としてあおば餃子を出せる」とか。

仙田あおば餃子を製造している食品会社は4社(2018年当時)あり、それぞれの味があるとも。しばし舌鼓、それにしてもレモンサワーがすすむ進む。

「味噌だれにも合うよ」

翌日は少し足を伸ばして宮城野区中野栄の『仙台餃子酒場』へ。行って知ったのがこちら『一番五郎』と姉妹店。ここでミスター仙田あおば餃子こと、考案者の杉山健一社長に会っちゃった。

仙台餃子酒場の餃子

「水餃子にしてもいいし、味噌だれにも合うよ」とすすめられパクパクしながら話を聞く。

「デビューは震災の前年の2010年。仙台の伝統野菜を活かした名産物を作ろうということで受託してレシピを考案したんです。レシピも公開しているので、ぜひ広く楽しんでほしいです」

すっとさわやかな餃子、ぜひ仙台に訪ねてどうぞ!

…つづく「東京で大行列《幻のサンドイッチ》を覆面で大調査…!なんと2時間で完売、定番の「たまご・ハムカツ」から「フルーツサンド」まで全3店で実食」では、行列のできる昔ながら絶品サンドイッチを紹介します。

『おとなの週末』2018年10月号より(本情報は発売当時のものです)

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