暑さと比例して増えるといわれる、ビール需要。9月上旬も猛暑が続く2024年は、爽快な喉越しの一杯を楽しみに、話題のビアバーに出かけてみるのはいかが?酒屋が手掛ける自家醸造のビールが味わえる新店や、全国から選りすぐったクラフトビールとスパイス料理を提供する隠れ家など、東京で注目の3軒をご紹介!
画像ギャラリー暑さと比例して増えるといわれる、ビール需要。2024年は9月も暑さが続く。爽快な喉越しの一杯を楽しみに、話題のビアバーに出かけてみるのはいかが?酒屋が手掛ける自家醸造のビールが味わえる新店や、全国から選りすぐったクラフトビールとスパイス料理を提供する隠れ家など、東京で注目の3軒をご紹介!
酒屋が展開する、フレッシュな自家醸造のビールを堪能
『柴田屋酒店 晴海』@市場前
1935(昭和10)年に東京・中野で創業し、酒類の卸売のほか、グループ会社によるオリジナルビールの製造も手掛ける『柴田屋酒店』。そんな同店が2024年3月に新交通ゆりかもめの市場前(しじょうまえ)駅(江東区豊洲)にオープンしたのが、自家製クラフトビールと約300種の自社直輸入ワインを提供する『柴田屋酒店 晴海』だ。
開放感のあるポップなデザインの店内は、複数人はもちろん1人でも気軽に入りやすい雰囲気だ。外のテラス席では心地いい風を感じながら外飲みもできる。
ビールは季節によって入れ替わる多彩な8種の銘柄をラインナップ。うち2種は店内で醸造したできたてのクラフトビールなので、フレッシュな味わいが魅力。酵母が息づいた鮮度の高い一杯をグビグビっと楽しもう。
ほかではなかなかお目にかかれない、ビールの醸造設備や仕込み過程を臨場感たっぷりに眺めることができる点も同店ならではのポイントだ。
料理はクラフトビールの醸造所としては珍しく、「しらすとキャベツのペペロンチーノ」(1190円)や「国産豚のジャンボスペアリブ BBQソース」(2860円)、「タコとトマトのマリネ」(858円)など、豊富なメニューが揃い、カフェや食堂のように利用できる。そのほか、店内販売で提供している選りすぐりのボトルワインが、抜栓料(持ち込み料)なしで味わえるのもうれしい。
※メニューは仕入状況等により予告なく変更となる場合あり
[住所]東京都中央区晴海5-6-31階
[営業時間]火~金曜日15時~22時、土・日・祝日11時~22時
[休日]月曜日
[交通]大江戸線「勝どき駅」から徒歩15分
https://shibataya-harumi.com/
日本全国のクラフト酒を選りすぐった、路地裏の隠れ家
『餐事(sanZi)』@神楽坂
2024年4月に地下鉄東西線の神楽坂駅から徒歩1分の路地裏にオープンした『餐事(sanZi)』は、「日本のクラフトを全国に」をコンセプトに、クラフト酒とスパイス料理を提供する国産クラフト酒専門店だ。食べ歩き好きのスタッフ3人が47都道府県を旅する中で「全国の珍しいブルワリーや生産者の魅力を発信できる、面白い店を作りたい」という想いから老舗豆腐屋をリノベーションし、スタートした。
店頭には、日本各地から選び抜いた「ソムリエ厳選の国産樽生クラフトビール」(S250ml 1100円~、M350ml 1400円~)をタップで常時8種ほど用意。スッキリとしたライトなものや、ロースト感のあるダークなもの、ホップの味わいが引き立つIPAなどを主に取り揃えている。
ここを訪れたらぜひオーダーしたいのが月替わりのカレーを楽しめる「特製2種類あいがけミニスパイスカレー」(900円)とクラフトビールだ。取材時はワイルドなラム肉に爽やかなパクチーがマッチした「ラムキーマ」と、6種のスパイスを使用したチキンカレーにトマトやマスタードで甘みをプラスした「トマトチキンカレー」を盛り合わせた一皿が登場。
クラフトビールは、鹿児島県指宿(いぶすき)市のスイカを使った「ひふみよブリューイング」の「IBUSUKI Summer Weizen」(S 1100円)をペアリング。スパイシーながらどこか甘みも感じるカレーと、フルーティーなスイカの味わいが見事に調和し、思わずビールがグビグビ進んでしまう組み合わせである。
ほかにも、日本酒(清酒)の製造技術をベースに米を原料としながら、これまで法的に採用できなかったプロセスを取り入れたクラフト酒(グラス1000円~)、選りすぐりの「国産クラフトジン」(800円~)などが並び、個性豊かなドリンクが楽しめる。
食を通して日本各地の生産者と消費者を繋ぐことを目指す『餐事(sanZi)』では、ここでしか出合えない希少な酒や魅力的な生産者との出合いが待っているはずだ。
[住所]東京都新宿区神楽坂6-26 1階
[営業時間]月・水・木・金曜日18時~23時
土・日曜日12時~15時、18時~23時
[休日]火曜日
[交通]地下鉄東西線「神楽坂駅」1番出口から徒歩1分、都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」A3出口から徒歩6分、地下鉄東西線・有楽町線・南北線「飯田橋駅」B3出口から徒歩10分
https://www.instagram.com/sanzibar.official/
樽生ビールをその場で詰めて持ち帰りできる、駅チカの天国
『常陸野ブルーイング 新宿』@新宿
会社帰りのサク飲みとして利用したい人におすすめは、JR新宿駅直結の複合施設「NEWoMan新宿」に2024年3月に誕生した、『常陸野ブルーイング 新宿』である。6種の「常陸野ネストビール」を各種ドラフトで満喫できるほか、テイクアウトは新たな試みにチャレンジ!
「ドラフトビア缶」ビールを初導入したことで、タップで提供している樽生ビールの中から好みのものを選び、「常陸野ブルーイング 新宿」限定のパッケージ缶にその場で詰めることができるようになった。そのため、家飲みを充実させたい人にも注目の店舗なのだ。
「常陸野ネストビール」は1823年(文政6年)から日本酒を造り続ける茨城県那珂(なか)市の「木内酒造」から誕生した。現在では、インターナショナルビアサミットやワールドビアカップなど、世界のビアコンテストで最高賞を受賞。世界50ヵ国以上で親しまれているジャパニーズクラフトビールとなっている。
新宿店ではそんなビールをシーズン毎に常時6種取り揃え、レギュラー750円~、ラージ 1100円~味わえる。「常陸野ネストビール テイスティングセット」(1300円)をオーダーすれば、3種飲み比べもできるので、それぞれの味を一つひとつ確かめながら、個性豊かな「常陸野ネストビール」の世界を堪能しよう。
ビールの醸造に使用し残った麦芽粕を食べ育った「常陸野ポーク」を、自社の工房で加工した自家製シャルキュトリー(食肉加工品)は、おさえておきたいメニュー。コッパやプロシュート、ピスタチオリオナなど、6種のハムが一皿で味わえる「常陸野ハム BARREL SMOKE ハム盛り合わせ」(Sサイズ680円、Mサイズ1280円)はいちおし!
そのほかにもベーコン、ソーセージなど、こだわりの料理と世界が認めるジャパニーズクラフトビールの組み合わせにお腹も心も満たされること間違いなしだ。
[住所]東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 NEWoMan新宿 2階エキナカ N700区画
[営業時間]月~土曜日9時~21時、日・祝日9時~20時半
[休日]NEWoMan新宿に準ずる
[交通]JR「新宿駅」NEWoMan新宿に直結
https://kodawari.cc/restaurant/brewing.html#shinjuku
文・写真/中村友美
フード&トラベルライター。東京都生まれ。美術大学を卒業後、出版社で編集者・ディレクターを経験後、現在に至る。15歳からカフェ・喫茶店巡りを開始し、食の魅力に取り憑かれて以来、飲食にまつわる人々のストーリーに関心あり。古きよき喫茶店や居酒屋からミシュラン星付きレストランまで幅広く足を運ぶ。趣味は日本全国の商店建築巡り。
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