鉄道マニア必見!JR北海道「無人駅=民宿」で見つけた駅ホーム・バーベキューと露天風呂

バーベキューを楽しむ筆者の山口博さん

「駅舎の中に泊まってみたい!」こんな鉄道マニアの夢をかなえてくれる場所が、あります。港区南青山でカイロプラクティック院を経営する山口博さんが体験した、1泊2日の夢のような「鉄道とグルメの旅」の体験記の第2回目です。

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「駅舎の中に泊まってみたい!」。こんな鉄道マニアの夢をかなえてくれる場所が、あります。東京・南青山でカイロプラクティック院を経営する山口博さんが体験した、1泊2日の夢のような「鉄道とグルメの旅」体験記の第2回です。

※トップ画像は、バーベキューを楽しむ筆者の山口博さん

走る列車を間近に見ながらバーベキュー!

4月から10月までの間、この宿で楽しみなのは夕食です。何と、プラットホーム上で炭火焼バーベキューが食べられます。現役の鉄道の駅のホーム上です!お部屋毎に一つの炭火焼コンロが与えられるので、自分のペースでゆっくり焼きながら食べる事が出来ます。勿論、安全を考えて、列車とバーベキューをする場所は、十分な距離がしっかりあります。

11月からの冬季期間は寒いので駅舎内で鍋料理となります。豚肉に鱈(たら)、豆腐、野菜類など具沢山、しめは雑炊だそうです。

地元産の食材がふんだんなバーベキュー

この日、ホーム上のバーベキューは、ラム肉数枚にソーセージが2本、地元の玉ねぎ、ナス、ピーマン、かぼちゃ、そして、大きなホタテと海老とサンマ、さらに、特大おにぎりが2つ、デザートは夕張メロン、これにビールと、盛りだくさんです。美味しいので完食しました!

函館本線は、JR北海道の正式な営業路線です。比羅夫(ひらふ)駅には、毎日、上下7本の列車がとまります。

夕食のバーベキューは18時開始ですが、始まってすぐ、遠方からカンカンカンと列車が近づいている事を知らせる音が聞こえました。比羅夫駅18時02分発の小樽行きが到着。バーベキューを中断して見送った後、またビールを飲みながら、炭火で焼けた美味しい野菜や海老、お肉を食べていると、18時36分発、長万部(おしゃまんべ)行きが到着しました。

H100気動車

ホーム上でほろ酔い気分、お腹も一杯、そして、H100型気動車の大きくて心地よい音と振動を感じながら、ここでしか味わえない幸せな時間を過ごしました。気動車の乗客の方に手を振ると、地元の方々は比羅夫駅の宿の存在と、このバーベキューの事はご存じで、車内から笑顔を向けてくださいました。

気動車が到着してから発車するまでの時間は、あっという間ですが、その間は、まるでドラマや映画の一場面のようです。忘れられない記憶になりました。やがて気動車はエンジンをふかして出発。ゆっくり遠ざかり、線路から、ガッタンガッタンという音が消えて、姿も見えなくなると、比羅夫駅のホームには元の静寂が戻りました。

木をくりぬいた露天風呂!湯につかって北の大地の星空を眺める幸せ

食後、ゆっくりした後はお風呂です。ログステージの1階に綺麗な内風呂がありますが、駅舎の1階にも夏季限定で、民宿オーナーの南谷さんが大木をチェンソーでくりぬいて作られた露天風呂があります。外は肌寒くなっていましたが、大木の露天風呂は温かく、端に頭を乗せて星空を見て、風と木々の音を聞きながら、ゆっくりお湯につからせてもらいました。

大木のお風呂は開放感ばつぐん

私が泊まった部屋は62年前に作られた駅舎の2階で、小さなテーブルと椅子が2つ、荷物置きと2段ベッドのシンプルで古い部屋ですが、この部屋の木々は、古くはD51やC62型蒸気機関車が引く客車や貨物の音と煙、そして、蒸気機関車の後は、ディーゼル機関車や気動車の音などの記憶がしみ込んでいます。この62年間という長い年月と時間を経た部屋の空間の中で、静かで、ゆったりとした週末を過ごせたのは、とても有意義で貴重な時間でした。

かつての比羅夫駅の信号取り扱い装置

真心こもった朝食に大満足

翌朝、回送列車が通過する音で目覚めました。1階のキッチンからは南谷さんが朝食を作る音がします。朝早くから有り難い事です。私と同じくこの宿に宿泊した福井からの学生さんは、この日、函館へ行って生イカを食べるそうで、長万部方面の始発6時台の列車で出発しました。学生さんを見送って、ゆっくりした後、朝食です。

充実の朝食

この日の朝食は、地元蘭越(らんこし)産のお米に作りたての焼き卵、ジャガイモとベーコンの炒め物、焼き鮭にいくら、海苔、美味しいみそ汁など、手作りの美味しさに大満足!

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。午前9時、残った私達も、そろそろ出発の時間です。

気動車に乗る時、南谷さんは、ホームで見送ってくださいました。

当時は駅員が乗客を見守っていた

文・写真/山口博(青山一丁目カイロプラクティック院院長)
昭和31年生まれ。早稲田大学卒業後、社会人を経て昭和62年からカイロプラクティックを始める。学生時代から鉄道が趣味で、今も鉄道の旅を続ける。メディア出演多数。放送大学「負けない体を作る姿勢学」講師  、(一社)日本姿勢教育協会理事、元早稲田大学オープンカレッジ講師。「青山一丁目カイロプラクティック院」(https://aoyama1.jp)は完全予約制(info@aoyama1.jp)。

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