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■まずは定番の「せいろう」を

『かんだやぶそば』の現社長・堀田康太郎さんに、同店が代を重ねる中で大切にしてきたことは何かと尋ねてみた。

返ってきた答えは「大変な時代を何度も乗り越えてきたのは、代々が先々を見て新しいチャレンジをしてきたからでしょうね」とのこと。その積み重ねで磨かれてきたものが今、目の前にあるわけだ。

『かんだやぶそば』せいろうそば 国内産の最上級粉を使い、蕎麦粉10、小麦粉1の外一で打つ
青みがかった色合いが藪らしさ

『かんだやぶそば』といえばまずはせいろう。端正な細切りの蕎麦は、挽きぐるみで蕎麦を丸ごと味わってくれとばかりに強い香りと甘みを感じさせる。色はグリーンがかっている。これを切れ味のある濃いめの汁にちょいとつけて手繰るのがいいんだな。

「挽きぐるみの力強い蕎麦には、辛い手前くらいの濃い目の汁が相性がいい」(堀田さん)というわけで、緊張感のある絶妙なバランスの上にあるってことになる。ちなみに蕎麦の緑色は、新蕎麦の緑が夏場にはなくなっておいしく見えないため、初代が工夫して若芽を練り込んだのが始まりだという。

老舗の蕎麦屋に来たならば、もちろん、温かい種物の蕎麦をいただくのも楽しい。せっかくなので堀田さんに「種物の魅力っていうのは何ですか?」とも尋ねてみた。その答えは「情緒ですかね」。

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■ 江戸っ子らしい「遊び心」が光る ...
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おとなの週末Web編集部
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