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昭和レトロな雰囲気の中で一休み、縁側文化に癒される

このカフェでのひとときをさらに豊かにしてくれるのが、こだわりの珈琲、抹茶とスイーツ。オーナーが厳選した豆は丁寧に焙煎、エイジングされ、味わい深い珈琲は好みの豆を選べる。人気の「勝手なショコラ」は、豆腐と米粉で作られ、ふわりと軽い口当たりと濃厚なカカオの風味が絶妙だ。身体にも優しい甘さが女性に好評ですぐに売り切れてしまうのも頷ける。さらに、新メニューの「麻葉屋餅」は、白玉粉と豆腐を練り込んだ生地をカリっと焼き上げ、中モチモチでたっぷりの粒あんが詰まっている。熱々のお餅を紙袋に入れてくれるのでテイクアウトの鎌倉散歩のお供にもぴったりだ。

麻葉屋餅500円、勝手なショコラ1200円

昔の日本では天気の良い日にはご近所さんが気軽に訪ねてきては縁側に座り、庭を眺めながらお茶や会話を気軽に楽しんだに違いない。靴を脱いで家にあがるほど畏まらず、立ち話よりは近いおもてなしの縁側文化の距離感こそ、現代社会で大切にしたいコミュニケーションツールではないだろうか。

飾らない古民家には昭和の時代を彷彿とさせるような空気が漂い、訪れる人々の心に懐かしい記憶を呼び起こす。畳に腰を下ろし、ふと見上げた先の梁やくもり硝子の陰影が、静かに語りかけてくるようで、都会の忙しさやデジタルから離れ、人間本来の心がほっと落ち着く瞬間を感じることだろう。今流行の「お洒落な古民家カフェ」とは一線を画し、無理に飾らない、ありのままの時代の美しさが残されている個人宅を訪れたようなカフェだ。

鎌倉の喧騒をほんの少し離れて、路地裏の隠れ家で味わう「麻葉屋の勝手口 縁側cafe」。広い庭と縁側まではワンちゃんも入れるそうで愛犬家の多い鎌倉ならでは。ワンちゃんを通してのご近所さんとの交流も楽しいと話すオーナーマダム。鎌倉を訪れたなら、ぜひ路地に迷い込んで、あなただけの静かな時が止まった「おばあちゃんち」を見つけてみてはいかがだろうか。

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■『麻葉屋の勝手口 縁側cafe』

[住所]神奈川県鎌倉市雪ノ下3-3-13
[電話]なし
[営業時間]10時~18時
[休日]月・火・水
[交通]JR横須賀線、江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩13分
鎌倉駅から京急バス鎌20.23.24.30系統の「大学前」から徒歩1分

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おとなの週末Web編集部
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