旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■中国生まれです
正解:山東菜
難易度:★★★☆☆
大きくなると見た目が白菜に似てきます
山東菜(さんとうさい)とは白菜の仲間で、アブラナ科アブラナ属に属する野菜です。白菜とひと口にいっても、さまざまなタイプがあるのです。
中国の山東省が原産であることからその名がつけられたといわれています。ただし、地域によって呼び名は異なり、「さんとうな」「シロ菜」 「べか菜」などと呼ばれることもあります。
日本に伝えられたのは明治時代初期と、比較的歴史の浅い野菜です。
通年栽培されていますが、もっとも収穫量が多くなるのは11月下旬から1月頃です。
白菜との違いは、先端の葉が結球せずに(丸まらずに)広がっているところです。
スーパーなどで販売されている山東菜は小松菜くらいの大きさのものがほとんどですが、本来は白菜よりも大型で、重さが3~10kgにもなります。これは山東白菜と呼ばれることもあり、漬物用として栽培されています。
大きく育つと半結球状態となり、見た目が白菜にそっくりとなります。
ただし、需要の減少もあって作り手が年々減少しており、スーパーなどでは見かけることはなくなっています。
小松菜くらいの大きさの山東菜という名前で店頭に並んでいるものは、山東白菜が大きくなる前に収穫した、いわゆる若採りしたものです。
山東菜は味にクセやアクがなく、繊維が少なくやわらかなので、おひたしや炒め物など、どんな料理にも使える万能野菜です。
また、生食も可能。色鮮やかなので、サラダの彩りなどにもぴったりです。
加熱時間が長すぎるとやわらかくなってしまうので、サッと加熱する程度にすると、独特のシャキシャキした食感も楽しむことができます。