史上最強のいなり寿司に遭遇!
フードでは素晴らしい逸品に出合ってしまった。地元の老舗稲荷寿司店『武島家』のウイスキー稲荷だ。どのへんにウイスキー要素があるかというと、これが驚くほど直球だった。1個130円の稲荷寿司にプラス70円すると、「イチローズモルト ホワイトラベル」がかけ放題になる。
これが、信じられないくらいの絶品。
甘さとしょっぱさ共に強めのお揚げに、霧吹きでイチローズモルトを贅沢にかけると、ウイスキーのもつキャラメルっぽい風味やほどよく爽やかな果実味が加わって、一気に別の食べ物になる。すごい発明だ。えびす氏と共にお代わりし、2個目にはちょっと多めにイチローズモルトをかけた。やはり旨い。
店主に聞いた。
――ご自身はいつもこうして召し上がっているんですか?
「いえ、自分は酒、飲まないんで」
横でかいがいしく手伝うお嬢さんにも聞いた。
――これ、最高ですよね。やっぱりこうして食べるのがお好きですか?
「いえ、未成年なんで」
……奇跡の稲荷寿司だ。これを味わえただけでも、来た甲斐があったというものだ。
えびす氏はどうしても観戦しないといけないプロレスの試合の開始時刻が迫っているとのことで、大急ぎで会場をあとにした。「最後の意地で〆の一杯をキメました」とのコメント付きでラビューの中から送ってきたのが、めずらしい「イチローズモルト」のボトルの画像。シングル2100円でも破格の1杯で、とんでもなくおいしかったらしい。
いやはや、堪能した。11時から飲み続け、陽は傾いてきた。ラビューの席がまだある今のうちに帰ろうと、スマホで席を予約し、西武秩父駅へと向かう。こんなにいろんなウイスキーを味わったのは人生初。ふんわりといい酔い心地だ。
帰りの道すがら、『秩父庵 玉木家』で「プレミアム ウイスキーケーキ」なるものを見つけた。包装紙が「イチローズモルト ホワイトラベル」を想起させるデザイン。ベンチャーウイスキーとコラボしたケーキだそうだ。家族への土産にひとつ購入。これがまたまた旨かった。しっとりときめ細かいスポンジケーキはウイスキーの風味満点。ウイスキーのアテにもピッタリだ。
ウイスキーの聖地・秩父。そこには、毎年2月にウイスキーの神が宿る。来年も必ず訪れようと誓った。
■「秩父ウイスキー祭2026」が2026年2月15日(日) に開催決定!!
詳しくは、HPにて。
https://www.chichibuwhiskymatsuri.jp/
取材・撮影/渡辺 高 撮影/編集部