旅行者であるゲストと、空いている部屋や家などを宿泊施設として提供するホスト(貸主)をつなぐ、世界最大級の宿泊予約プラットフォーム「Airbnb(エアビーアンドビー)」。物件の所有者が空いている部屋や一軒家、別荘をまるごと貸し出し、旅行者はそこに宿泊することができる仕組みだ。ホテルと比較すると宿泊費が抑えられるほか、一棟貸しも多く暮らすように滞在できる点が魅力的。そんな「Airbnb」の機能の中でも特に特徴的なのが、多岐にわたる宿泊施設の多さ。「城」、「大邸宅・屋敷」、「ログハウス」などこれまで泊まったことがないような宿を探すことができる。今回は数ある施設の中から、サウナ好きの筆者が「最高の眺め」にこだわって選定した「絶景サウナ付きの一棟貸し宿」をホストのおすすめコメント付きでご紹介!この春は、自然に囲まれた開放感あふれるスポットで、思う存分チルアウト(のんびり)しよう。
清流のほとりでリフレッシュ、美しい山並みと川の景色を独り占めできる1日1組限定の貸別荘 @岐阜県郡上八幡
忙しない日常から距離を置いて、ほっと一息つきたい時に訪れたいのが、「郡上(ぐじょう)おどり」で有名な水と踊りの街、岐阜県郡上八幡市街地から車で15分ほどの場所に位置する、一棟貸しのヴィラだ。美しい山並みと吉田川を間近に望むテラスでは、絶景を眺めながら驚くほどゆったりしたひとときが過ごせる。
「こちらのヴィラには、川まで約10秒の場所に国産ヒノキを使ったバレルサウナ(樽型のサウナ)を設置しています。サウナで身体を温めた後は、水風呂の代わりにそのまま川にダイブしていただけます。水のせせらぎや鳥の声を聞きながら楽しむ外気浴は最高ですよ」と、ホストの水口晶(みずぐち・あきら)さん。
アンティーク家具(製造から100年以上経過した)が設置されたウッディなリビングは、温かみのある雰囲気で思わずほっと寛げる。クラシカルな薪ストーブもあり、寒い日も安心だ。アメリカ製の大型BBQコンロが設置されたテラスでは、大自然を堪能しつつBBQを満喫できるのもうれしい。
秋は色とりどりの紅葉も楽しめるテラス 画像提供:Airbnb
宿の詳細:https://www.airbnb.jp/rooms/36247160
壮麗な赤富士を望む国立公園内のプライベートヴィラ@山梨県南都留郡
雄大な富士山ビューをサウナでも楽しみたい人は、「富士箱根国立公園」内にあるヴィラ、「New villa LUX02 – LUX03」へ。2024年冬に完成したバレルサウナは、サウナストーンにマイナスイオンと遠赤外線効果が期待できる富士山の溶岩を採用しており、溶岩を使ったロウリュウ(サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる入浴法)や天然石から伝わるエネルギーを全身で堪能できる。さらに、夏の朝は朝日に照らされて赤く染まる赤富士、冬の朝は冠雪に朝日が当たり、紅富士をサウナの中から拝むことができる点も必見だ。
「サウナとインフィニティチェア(リクライニング機能がついたアウトドア用の椅子)は、全て西向きに設置してあるため、真正面にドーンと富士山を望むことができますよ。トワイライト時間は山がシルエットになり、とても美しいです。日が沈めば満天の星空もお楽しみ頂けます」と、ホストの高村利太朗さん。
水風呂とロウリュウの水源は、富士山の麓である地下からくみ上げたナチュラルミネラルウォーター(軟水)を使用しており、とてもまろやかだ。
(12月~3月の冬季期間は使用不可)
自然の中にいるような植栽をテーマに設計されたプライベートガーデンは、焚火を囲みつつBBQもでき、気の置けない仲間や家族旅行との旅行に最適だ。
山梨県山中湖村産の間伐材を使った大木柱や、木の温もりを感じるダイニングテーブルなどが設置されたモダンヴィンテージテイストのリビングダイニングは、開放感たっぷり。全面ガラス張りなので陽の光が室内を優しく包み込み、どの場所にいても富士山の眺めを楽しむことができるのだ。
宿の詳細:https://www.airbnb.jp/rooms/568969790027001927
小淵沢の森を満喫、サウナ&露天風呂付きコテージ@山梨県北杜市
八ヶ岳高原の玄関口として知られる、山梨県北杜市小淵沢町。その森の中にひっそりと佇む、山小屋をイメージした建物が「隠れ家和華別館コテージ」だ。ハンモックやデッキでのんびりと寛げる広々としたガーデンは、安らぎの1日を約束してくれる。
「完全貸し切りのバレルサウナは、(本場の)エストニアから直輸入したものです。ドアにはガラスが付いているため、室内にいても森の緑を楽しむことができますよ。冬場の落葉時には山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)も眺めることができるます」と、ホストの徳谷肇さん。
そのすぐ脇には露天風呂も設置されているので、ゆったりお湯で温まるもよし、水風呂として利用し、温冷交代浴を堪能するもよし。その後はデッキチェアを装備した“ととのいスペース”でリラックスするのもいいだろう。
タープが張られた広々としたデッキ 画像提供:Airbnb
デッキにはBBQ設備に加え、ピザ窯も設置してあるので家族や仲間と手づくりピザを焼いて楽しむのもおすすめだ。夏場は庭の奥でゆったりキャンプファイヤーも楽しもう。
宿の詳細:https://www.airbnb.jp/rooms/840839199762312333
文/中村友美
フード&トラベルライター。東京都生まれ。美術大学を卒業後、出版社で編集者・ディレクターを経験し、現在に至る。15歳からカフェ・喫茶店巡りを始め、食の魅力に取り憑かれて以来、飲食にまつわる人々のストーリーに関心あり。古きよき喫茶店や居酒屋からミシュラン星付きレストランまで幅広く足を運ぶ。休日は毎週末サウナと温泉で1週間の疲れを癒している。