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「6月12日」。今日は何の日でしょう?答えは「日記の日」!

日記帳からSNSへ形は変わっても

第2次世界大戦中、ユダヤ系ドイツ人の少女アンネ・フランク(1929~45年)が書いた「アンネの日記」は、今ではおよそ70の言語に翻訳され、世界中で読まれています。ドイツ・フランクフルトで生まれたアンネと、その家族は、ナチス・ドイツのホロコーストを逃れ、オランダ・アムステルダムの隠れ家で暮らしていました。アンネは、13歳の誕生日を迎えた1942(昭和17)年6月12日、父親から日記帳をプレゼントされ、日々の出来事や、感じたことを書き始めます。「日記の日」は、この史実が由来です。

日記には1942年6月12日から、警察に逮捕される1944年8月までの隠れ家で過ごした約2年間が記録されています。アンネは強制収容所にいた1945年2月、病気のため、15歳の若さで亡くなりましたが、戦後の1947年6月に父のオットー・フランクによって日記が出版されました。

今日の出来事を振り返り心や感情の整理ができるという日記(photoAC)

日本にも、このような「日記文学」があります。平安時代に、仮名で書かれた紀貫之の「土佐日記」、藤原道綱母の「蜻蛉日記」、紫式部の「紫式部日記」など。これらは作者の単なる日々の記録ではなく、自叙伝的な要素も含まれた文学的価値の高い作品です。

現代の日記と言えば、主にSNSが、それにあたるのではないでしょうか。「今日のランチは何を食べた」「神社にお参りに行った」「コンサートに出かけた」など、画像入りなどでその日の出来事が記されています。SNSへの投稿は第三者に読まれることが前提になります。ユニークな視点の記述や興味深い情報を載せている人もおり、そこから書籍の出版につながるケースも。つまり、「日記」が1つの作品として認識されることは、現代でも起きています。新たな才能が見つかるきっかけになっているとも言えるでしょう。

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おとなの週末Web編集部
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