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再度開発に取りかかったきっかけ

しかし、三好さんは、最初に考えたレシピの美味しさが忘れられず、再度開発に取りかかった。

最大の課題は、「おたべ」特有の三角形を実現することだった。12年前の技術では、とろとろした液体のような新しい生地を形成することができなかったが、既存の機械を改造し、メーカーと協力することで、三角の形を作りつつ量産もできる製造体制を整えた。

シート状に伸ばした生地から三角のおたべが作られていく様子(提供画像)

ふわふわの生八つ橋が絶品

「雲」をデザインの軸として生まれたという「ふわふわおたべ」は、コンセプト通り真っ白でふわふわの食感が印象的だ。もち粉を用い、メレンゲを加えているという生地は、従来の「おたべ」よりも厚みがある。食べ比べてみると、「ふわふわおたべ」はかなり柔らかい生地になっているのがよく分かる。

断面を比べて見ると違いがよく分かる

口に入れると、生八つ橋の甘さとあんこの甘さがやさしく広がっていく。あんこがぎっしりと詰まっているため、満足感は高い。抹茶など苦みがある飲み物との相性も良さそうな逸品だ。

写真からも生地の分厚さとふんわりもちっとした感じが伝わってくる
生地が従来のものよりも柔らかいため、取り出しやすいようパッケージも工夫されている

八つ橋特有のニッキ感は全くなく、ニッキの風味が苦手な人でも楽しめる味わいになっている。

お土産は、選ぶ手間を省いたり、失敗しないようにするなどの理由で、つい同じものを贈ってしまう人は少なくないだろう。生八つ橋という定番ではあるけれど、従来とは異なる食感と味わいという新鮮さも兼ね備えた「ふわふわおたべ」を、次の京都土産にしてみたい。

「おたべ」シリーズ以外にも、美十ではさまざまな京都土産を販売している。修学旅行生がこぞって買うという「京ばあむ」も同社のラインナップの一つ。京都素材の抹茶と豆乳の生地のバウムクーヘンに、抹茶のフォンダン(すり蜜)が薄くコーティングされている大人も子どもも喜ぶお土産。

『美十』の「京ばあむ」。抹茶の風味がしっかりと感じられる

甘味と塩味どちらも楽しめるクッキー缶もあり、大人に人気。こちらはお酒と一緒に楽しむのも良い。

『美十』が展開するブランドのひとつ『洋菓子ぎをんさかい』の「朔音(さくのね)」

お土産選びも旅の醍醐味のひとつ。定番土産も良いが、渡したい人を思い浮かべて、相手の好みに合わせた逸品を選んでみては。

「ふわふわおたべ」商品詳細

価格:756円(税込) 
内容量:5個
販売店舗:おたべ本館、おたべ嵐山店、おたべ清水坂店、京都駅
賞味期限:製造日含む10日
『美十』公式サイト:https://www.bijuu.co.jp/

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文・写真/高木早稀

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高木 早稀
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