京都土産に“ふわふわ”の生八つ橋が誕生！　12年かかっても商品化したかった理由とは

2025年6月28日 / 食のニュース

新商品「ふわふわおたべ」のモデルとなったお菓子

生八つ橋の形の原点となった「おたべ」から、3月に新商品が登場した。「天使も驚く、ふわふわ食感。」をキャッチコピーとした「ふわふわおたべ」である。

「おたべ」シリーズでは、季節に合わせた味や洋風のもの、ひとくちサイズのものなど様々な商品を販売してきた。

スタンダードな「おたべ」と新発売の「ふわふわおたべ」。パッケージにもそれぞれのこだわりが詰まっている

既に多くの商品ラインナップがある中で、新商品の開発を目指した理由を『美十』製品開発部の三好祐介さんは「京都の土産市場において「おたべ」を含む生八つ橋関連商品の人気は高いのですが、味や色などを主体とした商品はすでに出つくしており、市場としての飽和を感じていました。そこで美十では、以前より新しい技術や製法を取り入れたいという想いがありました」と語る。

最初にモデルになったのは、「雪平（せっぺい）」という求肥（ぎゅうひ）に卵白と白あんを加えて練りあげた真っ白なお餅のお菓子。これを「おたべ」で表現したいと開発に挑戦したのが約12年前だった。しかし、生産にかかる手間や量産化の体制を整えることが難しいといった課題により、企画は立ち消えとなってしまった。