電車を待つわずかな時間に、できたての一杯をさっと味わえる駅ホームの立ち食いそば。アナウンスや電車の走行音を聞きながら、そばをすするひとときは、駅そばならではの楽しみです。
駅ナカに多彩な飲食店が並ぶ今も、ホームの一角で変わらぬ味を提供する立ち食いそば店があります。
今回は、東京近郊の駅ホームで今も営業を続ける立ち食いそば店を3軒訪ねました。丼いっぱいに広がる大きなかき揚げ、器からはみ出す穴子天、そして存在感たっぷりの唐揚げ。それぞれに個性のある3杯を紹介します。
丼を覆う大きなかき揚げが主役の「かき揚げそば」- JR品川駅『そば処 常盤軒 横須賀線ホーム店』
最初に訪れたのは、JR品川駅の『そば処 常盤軒』。1964年の開業以来、60年以上にわたり駅を行き交う人々の胃袋を満たしてきた、歴史ある駅そば店です。
今回いただいたのは、横須賀線ホーム店の「かき揚げそば」(550円)。手渡された丼には、表面を覆い尽くすほど大きなかき揚げがどんとのっています。そばをひとすすりしてからかき揚げにかぶりつくと、つゆをまとった衣はふんわり柔らか。桜エビ、ゲソ、タコなどが顔をのぞかせ、噛むほどに海鮮の風味が口いっぱいに広がります。
関東風の濃い色をたたえたつゆは、しっかりとした味わいの中に、かつおだしの豊かな香りが立ち上ります。挽きぐるみの黒っぽいそばとも好相性。時間とともにかき揚げがつゆを吸ってほろりと崩れ、衣の油がつゆに溶け出し、まろやかなコクが加わっていくのも楽しめます。
銀皿で供される「カレーライス」も根強い人気。乗り換えのついでではなく、この味を目当てに品川駅まで足を運びたくなる一軒です。
[店名]常盤軒 横須賀線ホーム店
[住所]東京都港区港南2-1-78 JR 品川駅構内
[営業時間]6:30~23:00(月~金)、6:30~22:30(土・日)、6:30~22:00(祝日)
[休日]なし
[交通]JR「品川駅」改札内 13・14番線ホーム上









