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背開き地焼きの鰻の真髄をだし巻きで堪能『かね正(しょう)』@京都

【西のう巻き】

「鰻が主役ですが、卵の存在も大きいです。一人前3個の厳選した卵を使い、昆布と鰹のだしで味を補います。この卵と鰻の塩梅は、長年培われてきた技と味わいなのだと大いに納得するのです」(門)

鰻巻き1500円※夜のみの提供

『かね正』鰻巻き1500円※夜のみの提供

牧元さん、〈う巻き〉です。鰻の蒲焼を芯にした卵焼きのこと。いわゆる蒲焼の入っただし巻きです。鰻には開き方、焼き方、タレの具合などなど色々な要素があります。

京都『かね正』は創業慶応二年(1866年)の老舗で、手土産などで知られる「お茶漬け鰻」で有名。その『かね正』の営む飲食店が祇園の小さな路地にあります。こちらの鰻の裂き方は関東風の背開き、しかし焼き方は関西風の地焼き。背開きにすることで身の厚さを均等にするといいます。白焼の鰻を、開店以来継ぎ足したタレに何度も漬け香ばしく焼き上げます。その鰻を芯にして、だし巻き卵の要領で焼いていく。

京都風の焼き方は手前から巻くのですが、「なかなか難しくて奥から巻いています」とのこと。色々なだし巻きを食べましたが、奥から巻く方がふんわりした食感を得られるように感じています。このだしが利き、ふんわり卵に包まれながらサクッとした食感を残した蒲焼。柔らかなタレの味わいと鰻の脂分、コクと卵が渾然一体となり、まさに鰻風味のだし巻きを味わっているような感覚に陥るのです。

このバランスと柔らかな歯触りが「鰻巻き」の真骨頂。酒好きにはこれで乾杯必至の一品に。牧元さん、背開き地焼きの鰻の真髄を味わってみませんか。食後の祇園逍遙、色々ご案内したいスポット満載です。是非京都で鰻を!

『かね正』

[店名]『かね正』
[住所]京都府京都市東山区大和大路通四条上ル常盤町155-2
[電話]075-532-5830
[営業時間]11時半~14時、17時半~21時
[休日]木・日
[交通]京阪線祇園四条駅9番出口から徒歩3分、阪急京都線京都河原町駅出口1から徒歩7分

門上武司

門上武司

小誌でもおなじみの、あらゆる食情報に精通している西のグルメ王。食関連の執筆・編集を中心に、各メディアに露出多数。関西の食雑誌『あまから手帖』の編集顧問も務める。

※東西両店とも〈う巻き〉単品のみの利用は不可。鰻重など食事の注文が必須となります。

※画像ギャラリーでは、東西で異なる「う巻」の画像をご覧いただけます。

■おとなの週末2025年8月号は「キリッと旨い!夏こそ、焼酎」

『おとなの週末』2025年8月号

文/マッキー牧元(東)、門上武司(西)撮影/鵜澤昭彦(東)、松浦稔(西)

※月刊情報誌『おとなの週末』2025年8月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく「東京のうなぎの名店6選 うなぎ好きの『おとなの週末』編集部がおススメ!」では、東京で行きたいうなぎの名店6選を紹介します。

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