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日々、新たな舞台美術背景製作の道を探究

同じく同賞を受賞した松本さんは1959(昭和34)年、栃木県生まれ。1979(昭和54)年に俳優座劇場を経て独立し、日本テレビのTV美術背景製作に従事。1991(平成3)年のNHKモーツァルトイヤー・オペラ『魔笛』(石井みつる美術)をきっかけに舞台美術背景製作の世界を中心に活動するようになりました。ジャンルを問わず幅広い作品に携わり、業界に貢献。現在も、美術家の要望に応えるべく、日夜新たな技術や素材を用いた製作の道を探求しています。

第31回「ニッセイ・バックステージ賞」を受賞した松本邦彦さん。これまで製作してきた舞台美術背景の写真が展示されていた
松本さんが舞台美術背景を製作する上で使ったオリジナルのパターンローラー

舞台美術背景の世界で活躍し続けている松本さんは、「日生劇場は思い出深い場所です。20歳の頃に就職してから、働いた場所です。このような賞をいただけて、とても嬉しい。第4回受賞者の工藤和夫さん(大道具製作[背景])や第5回の倉林誠一郎さん(演劇プロデューサー)、第25回の佐藤哲夫さん(大道具製作)、そんな人たちと一緒に名を連ねることができ、嬉しいです」と率直な気持ちを語りました。

松本さんに、賞状と記念品のクリスタルトロフィー、賞金、年金が授与された
若い時は背景を5日間作り続けていたこともあったと話す

“裏方さんが主役”になる賞

「ニッセイ・バックステージ賞」は、舞台芸術の「裏方さん」の永年の苦労に報いたいという舞台芸術関係者の熱い思いから、1995(平成7)年に創設されました。ニッセイ文化振興財団のHPによると、「表舞台に立つ、作者、演出家、俳優といった方々は脚光を浴びる機会が多い一方、“舞台を支える=『裏方さん』”は、ともすれば注目されることもなく評価を得難いのが現状」といいます。

日生劇場内の踊り場に設置された展示パネル。2人のこれまでの業績を知ることができる

このため、同財団ではこの賞を通じて、「これら舞台を支える『裏方さん』たちにスポットを当てることにより、華やかな舞台の裏側で、舞台づくりに不可欠な仕事の数々をご紹介してまいりました」と説明しています。

2025年の第31回で、表彰された舞台技術者は計70人に上っています。

文・写真/高木早稀

※トップは提供画像

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高木 早稀
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