体に染み入るおいしいダシと今夜は乾杯『二毛作』@立石
下町・立石のおでんの名店といえばここ。店主の日高さんは、実家がおでん種屋さん。だから種の多くが店の自家製だ。カツオと昆布でとった澄んだダシは、キリリとカツオが立ち、いかにも東京らしい。
焼酎のダシ割りは、数種類の本格焼酎から選べるが、日高さんが「これでしょう」と勧めてくれたのは芋焼酎の「八幡」。個性の強すぎる芋焼酎はダシとぶつかりがちだが、お湯割り向きの「八幡」は懐が深く、澄んだダシをきちんと受け止めてくれる。
焼酎だし割り780円、おでん(大根、ゴボウ巻、鶏つくね、豆腐)各300円
さらに日高さんおすすめは、お燗酒に別添えのダシを合わせる“セルフダシ割り”。燗酒をそのまま味わったり、途中でダシを注いだり、と楽しみ方は自在。焼酎でも「ダシは別で」とお願いすればOKという。ならば、自分好みのダシの配分を探って、ダシ割りマイスターを目指しちゃう!?
店主:日高寿博さん「自慢のダシを酒とゆっくり味わって」
[店名]『二毛作』
[住所]東京都葛飾区立石1-14-4
[電話]03-3694-2039
[営業時間]14時~22時、土:12時~24時
[休日]日
[交通]京成押上線、京成立石駅南出口から徒歩約2分
蒸留酒×ダシの新たな可能性
編集荒川(以下・荒)「岡本さん!僕、ダシ割りって聞くと日本酒をおでんダシで割ったものしか知らなかったんですけど、ダシ割りってこんなにいろんな飲み方があるんですね!」
ライター岡本(以下・岡)「まあまあ落ち着いて(笑)。そもそも調味料とも捉えられる日本酒と、ダシ割りの相性がいいのはある意味当然なの。でも確かに今回いろいろと飲んでみて、改めてダシ割りの奥深さを実感したかも」
荒「“奥深さ”ですか?」
岡「そう、香りに個性のある蒸留酒でも、ダシとお酒の銘柄の相性まできちんと考え抜かれた一杯に出合うと、まさに目からうろこ。『&SPIRITS』の『ジンの出汁割り』のような『これだ!』と思える味わいに巡り合えたのがうれしかったな」
荒「確かに、あのダシ割りの完成度には、もはや一品料理の満足感すら感じました」
岡「あとは本格焼酎だと、個性が強い分、合う・合わないがはっきり分かれる印象かなあ」
荒「無難なのは甲類焼酎ですけど、これだと日本酒でいいんじゃってなったり……」
岡「今回は紹介しきれなかったけど、鶏ダシと宝焼酎の組み合わせが見事にハマった一軒もあったから一概には言えないけどね」
荒「そういう意味では、『二毛作』のダシ割りは、無骨な香りでわずかな渋みを感じる焼酎に、カツオの効いたダシの相性が抜群でした」
岡「あれはおいしかったよね~。話してたら飲みたくなって来ちゃった(笑)」
荒「ワインのダシ割りなんかもあるみたいなので試してみたいです!」
岡「まだまだ未開拓な分野だからこそ、今後生まれる新たな可能性の余地たっぷり。ダシ割りの進化に期待大です」
撮影/西崎進也、取材/岡本ジュン
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※画像ギャラリーでは、ダシ割りに合う絶品料理の画像をご覧いただけます
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