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きっと実はもう食べている!アラスカと日本の食の縁

懇親会のランチには、アラスカ産シーフードを使った料理が供された。アラスカで漁獲されるシーフードは全米で水揚げされる水産物の60%を占め、アラスカが州ではなく国であったら常に世界トップ10に入り続けるという驚異的な規模なのだが、それでも刮目すべきはそこではなかった。アラスカシーフードマーケティング協会の担当者が強調したのは、「すべて天然」「サステナブル」という二つのキーワードだ。

©Alaska Seafood Marketing Institute

アラスカ州では1959年の州憲法制定時から、魚をはじめとする天然資源について「持続可能な範囲でしか使用しない」という原則が定められている。「SDGs」が生まれる何十年も前からその精神が脈々と受け継がれてきた、いわば筋金入りの持続可能性だ。さらに、豊富な天然水産資源の再生産力を活かして持続可能な漁業を実現するため、魚の養殖すらも法律で厳しく禁止されている。これによってアラスカ産のシーフードに「養殖物」は存在しないことになる。

食品表示の制度の中で、日本では「米国産」と記されることが多いためアラスカ産であることを意識する機会は少ない(筆者は見た記憶がない)。しかし実際には2025年のデータで加工品も含めて年間約12万トン、額にして約1145億円相当ものシーフードがアラスカから直接輸入されていて、さらに別の国で加工されて入ってくるものを含めれば年間15万トンから20万トンにものぼると推計されるとのこと。

©Alaska Seafood Marketing Institute

具体的には、例えばスーパーなどで手に入るカニカマやちくわ、魚肉ソーセージ、あるいはコンビニでこの前買った「ぎんだら西京焼き」や「紅鮭塩焼き」などは、アラスカで水揚げされた魚が使われているかもしれない。また、あのフィッシュバーガーやどこかで食べたお寿司の天然サーモン、いくらや筋子もそうかもしれない。

アラスカ州は漁業と観光業が民間セクターの主要産業©Alaska Seafood Marketing Institute

ファミリーマートでは、2025年3月24日から4月20日まで「未来につなごうアラスカの海」キャンペーンが展開され、アラスカ産シーフードを使ったおむすび(「手巻き・辛子明太子」と「紅鮭ほぐしと生たらこ」)の売上の一部がアラスカの漁業管理の現場に寄付される取り組みがおこなわれている。またアラスカ産であることを示すロゴマークの普及も進んでいる。

なお、アラスカ産のシーフードでよく輸入されているのはスケソウダラが一番だが、それ以外にもシマホッケやカレイ類、銀だら、赤魚、ズワイガニ、タラバガニ…と種類も豊富。こうして見ると、実は相当な頻度で口にしているのかも。

アンカレジのレストランで出されているタラバガニの一皿 ©JodyO.Photos

アラスカシーフードマーケティング協会トレード・レプレゼンタティブの家形晶子さんは、「手つかずの大自然に育まれたシーフードのおいしさを現地でも、そして日本でも味わっていただきたい」「アメリカへの旅は『食事が多すぎたり重すぎたりでちょっとあわないかも』としりごみされる方もいらっしゃるかもしれませんが、アラスカの場合は常に選択肢にシーフードがあるので胃にもやさしいですよ」とアドバイス。筆者もまずは身近なアラスカ産の天然シーフードを意識して見てみようと思います。

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旅の拠点・アンカレジ——都市の便利さと大自然が1時間圏内に
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『おとなの週末』Web編集部
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