稲庭うどん七蔵の「稲庭うどん」【新橋】
稲庭うどんとは?
日本三大うどんに数えられる、茹でると半透明になる美しい乾麺。江戸時代初期、稲庭小沢地区(現・湯沢市)の佐藤市兵衛が地元産の小麦粉を使って製造したとされ、のちに将軍家への献上品などにも用いられた高級品。
具材は長ネギと9月まではミョウガ、10〜12月はナメコ、春はフキノトウと時期で変わる
つるりとした喉ごしの稲庭うどんは、コシも楽しめるお店独自の特注品を使用する。大・中・小の3サイズあり、茹で上がり量は小で昼は380g、夜270g。ヤミツキになること間違いなしの特製スープは、丁寧にひかれた昆布と鰹のダシにゴマがしっかり香る。濃厚なコクの正体は、じっくりソテーし、ペースト状にしたフォアグラが入っているから。仕上げにオリーブオイルを使うことで、奥深い味を引き出している。ほかにも、こだわりの一品料理も用意。予約必至の人気店だ。
自家製麺 うどん五葵ITSUKIの「吉田のうどん」【亀有】
吉田のうどんとは?
「日本一硬い」と称される山梨県富士吉田市の郷土料理。基本の具材は茹でたキャベツとニンジンで、きんぴらゴボウや馬肉などものるが、最近は牛肉や豚肉を出す店も増加。薬味の「すりだね」は各店ごとに個性が異なる。
写真:温かいうどん470円+五葵スペシャルA 450円
「五葵スペシャルA」は、かき揚げ、わかめ、きんぴらゴボウ、煮たまご、馬肉のトッピング
都内で本格的な吉田のうどんが食べられる希少な店。うどんは強力粉をメインに独自でブレンドして熟成。噛み締めるほどに小麦の旨みが広がる。温かいうどんにはキャベツ、油揚げ、ニンジン、ネギがのる。現地感を楽しむなら、きんぴらゴボウや馬肉などのトッピングをぜひ。つゆは、昆布、イリコ、煮干し、干しシイタケとサバなど4つの節でとられたダシ、3種の味噌が香って染み入る旨さ。「富士の雪カレーうどん」(平日限定/900円)など創作メニュー類も豊富だ。
五島うどんびぜん家の「五島うどん」【武蔵小金井】
五島うどんとは?
手延べのため手間がかかり生産量が少なく、九州以外ではあまり流通していないので、「幻のうどん」とも言われる。細いのにコシのある食感が魅力だ。地元では「地獄炊き」が基本で、アゴダシとその他2種類以上のつけ汁を用意。
写真:地獄炊き【予約制・2人前より】1人前 1280円
「地獄炊き」は五島の“おふくろの味”とも言える家庭料理だそう。風味を増すため、つけ汁に焼きアゴが入る
店主は五島の製麺所などで修業した経験の持ち主。ダシのメインとなるアゴは毎日店で炙って、前日からじっくりと旨みを抽出、本場の味を再現している。うどんのつるりとした喉ごしと豊かなダシの風味、つややかな美しさには、思わず胸が高鳴るだろう。「地獄炊き」はいわゆる釜揚げだが、つけ汁はコクのあるアゴダシと生卵の2種類。薬味がたっぷりつくので、自分流のアレンジでいただける。前日までに予約が必要で、提供は13時半以降のみなので要注意。
肉汁饂飩屋とこ井の「武蔵野うどん」【高円寺】
どっしりとした餅のような食感で全粒粉を使った風味豊かなうどん。甘辛いダシに分厚くスライスされた食べ応えのある豚肉と、香ばしく焼かれたお揚げが入り、魅力的だ。ちじれ細麺への変更も可能で、17時以降はひもかわうどんも提供する。
東京都杉並区高円寺南4-7-5 久万乃ビル1階 ☎03-5913-8809 [営]11時半〜21時LO [休]月
大地のうどんの「博多うどん」【高田馬場】
博多で展開するうどん店の東京1号店。うどんは3日熟成させ、切りたて茹でたてがモットー。柔らかさの中にもコシがあり、半透明で美しく、鰹と昆布の合わせダシとマッチする。ごぼう天は、25cmほどあり、びっくりすること間違いなしの大きさだ。
東京都新宿区高田馬場3-22-14 アビテヒデミ101 ☎03-3369-7190 [営]11時~16時LO、17時~21時LO [休]水
いせ万の「伊勢うどん」【高田馬場】
ふかふかでもちもちとした柔らかな食感が魅力。たまり醤油の甘みがたまらない「伊勢おうどん」や白味噌の甘みがじんわり広がる「肉白みそおうどん」(750円)などメニューが豊富。現在は昼のみの営業で、ビジネスマンで賑わう。
東京都新宿区高田馬場2-6-6 ☎090-1406-4630 [営]11時30分~14時(13時45分LO) [休]土・日・祝
唸るうどん!東京Best10[前編]はこちら!
唸るうどん前編!白く透き通るようなうどんのコシやモッチリした食感にオッと唸り、黄金色に輝く風味豊かなダシにホッとする。そんな極上の一杯を求め、都内を駆け巡りました。エリア:上石神井/新宿/水天宮前/中野 ※ランチタイム有
2016年6月号発売時点の情報です。
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