チャーハンの有無も知らずに入った店で衝撃の出合い
「チャーラーの旅」の旅人である私は、ラーメン店でもチャーハンがあれば注文する。しかし、ラーメン店はあくまでもラーメンが主であり、チャーハンはサイドメニューにすぎず、あまり力を入れていない。
その中から旨いチャーラーを発見するのはかなり難しい。数撃ちゃ当たる的にとにかく数多くの店に行きまくるしかない。
名古屋市西区上名古屋、県道63号名古屋江南線、通称“名草線”沿いにある『麺屋 あっちーな』。名古屋駅方面へ車で向かう際、頻繁に店の前を通るので気になっていた店で、チャーハンがあるかどうかも知らずに入った。
店内へ入ってすぐのところに券売機がある。ラーメンは、「中華そば」と「煮干し中華」、「味噌中華」、「台湾中華」の4種類で、麺はストレートの細麺とちぢれ麺が選べる。
どのメニューも「中華」とあるように、ラーメンは清湯スープがベースのようだ。ここは無難にベーシックな「中華そば」(650円)の細麺を選択。
券売機に目をやると、「焼豚」や「味玉」などのトッピングの下に「炒飯」と「にんにく炒飯」の文字を見つけた。いずれも小と並、大と量が選ぶことができる。腹ペコだったこともあり、「並」(500円)を注文。これが吉と出るか凶と出るか……。
店名通りのスープの熱さ、でもそれがいい!
まず、運ばれたのは「中華そば」。具材はチャーシューと味玉、メンマ、ナルト、海苔、ネギとデフォルトのラーメンにしては豪華。もう、見るからに旨そう。
まずは、スープをひと口。ズズズッ……。熱っ! スープが熱々だ。まさに「あっちーな」である(笑)。最近のラーメンは低温調理のチャーシューなどを使っているからなのか、冷めかかったものを出す店もあるので、これは好感度大。
気を取り直して、フーフーしながらスープをいただく。うん、鶏ガラと魚介のやさしい味がする。50代のおっさんにはど真ん中。町中華のような懐かしさと、今っぽい新しさが融合していると感じた。
「炒飯」はチャーラーの流儀を忘れるほどの旨さ
時間差で「炒飯」が到着。やや脂が多いというのが第一印象。しかし、食べてみて衝撃を受けた。きっと、店主は中華料理の経験があるのだろう。ラーメン店のチャーハンとは思えないほど旨いのである。
何と言えばよいのだろう。チャーシューから染み出る肉の旨みがガツンと来て、後から複雑な味わいが口の中でふわっと広がる。もう、レンゲを持つ手が止まらない!
いかん、チャーラーはチャーハンとラーメンを交互に食べてナンボである。一旦掻き込むのを止めて、中華そばをいただくことに。まだスープは熱々。あっさり系のスープなので、ストレートの細麺を選んで正解だったと思う。チャーシューもトロトロで美味しい。
スープの味の余韻が残っているうちにチャーハンを喰らう。うん、やっぱり美味しい。スープの旨みと相まってチャーハンだけを食べるよりも旨さが倍増する。これがチャーラーの醍醐味なのだ。
ラーメン店ながら、チャーハンも旨い『麺屋 あっちーな』、気に入った!
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